| 未来航路Topへ | | メニューへ | | 前へ | | 次へ |

各地の鉄道あれこれ06
 全国各地の鉄道の話題あれこれについて紹介します。

 東京駅と踏切5題 その6 08/12/07追加

 東京駅と踏切シリーズの最後です。これで次の5踏切が完成です。

 1

 東海道線のNo.1、品川道踏切(東京駅から東海道線に乗った場合一番近くにある踏切)

 2

 山手線唯一の踏切、第二中里踏切(東京駅から電車に乗った場合に一番近い踏切)

 3

 山手線の内側、旧貨物線現埼京線の厩道踏切青山街道踏切(東京駅から特別な電車に乗って通ることができる直線距離で東京駅に一番近い踏切)

 4

 常磐線のNo.1踏切、金杉踏切(東京駅から電車にのって、途中で乗り換えて向かった場合の一番近くにある踏切)

 5

 越中島貨物線の幹線27号踏切(電車は走っていないので通常では一般人が鉄道で通過することはできませんが、直線距離で東京駅に一番近い踏切)
【08/12/14 追加】 越中島貨物線について写真を追加しました。↓こちらです。
【12/07/01 追加】 JR東日本レールセンターの写真を追加しました。↓こちらです。

 最後は普通ではなかなか気が付かない踏切です。

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | 
 直線距離で東京駅に一番近い踏切です 

  実は、このシリーズ4番目の常磐線金杉踏切(路線距離では「6k076m」、直線距離では、「5k564m」)より、直線距離ではもっと東京駅から近い踏切が存在します。
 鉄道線路では、直線距離と言ってももあまり意味がありませんが・・・・、この際ですからとことん追究します。
 
 その踏切の場所はというと、右の地図06をご覧ください。

この地図06は東京駅から東部を描いたものです。いつもの東京の主要路線図の右半分を詳しくしたものです。
いつもの地図はこちらです。
  | 東京駅と踏切5題その1の地図01へ |
(戻る時は幹線27号踏切をクリックしてください。)

 東京駅から山手線に乗って秋葉原総武線に乗り換え、総武線亀戸(かめいど)駅で降りると、そこから南へ線路が走っていきます。その線路は、JR貨物越中島線または総武本線支線(通称越中島貨物線)と呼ばれています。
 この鉄道はその名の通り、貨物線用線です。1929(昭和4)年に総武線の
新小岩小名木川に貨物線が敷設されたのが最初です。
 
亀戸の1km半ほど南の小名木川は、江東区を東西に横切る小名木川上の水運との結節点にあたり、小名木川駅は大規模な貨物駅へと発展していきました。(ただし、2000年に廃止され、現在では線路がはがされて空き地になっています。)
 戦後、線路はさらに南へ延長され、1958年には現在の越中島貨物駅(
京葉線が開通するまでは越中島駅)が開通しました。さらには、東京都港湾局によって、晴海埠頭豊洲まで延引され、海運と連携した輸送が行われました。(今では、越中島の先は廃線となっています。)

越中島貨物線全体については、次のサイトをご覧ください。
「古町鉄夫 はかなき情景」(http://www.hakanaki-jokei.com/index.html)
の「JR貨物 越中島線小名木川駅廃止で残るはレール輸送のみ〈'99年調査)
http://www.hakanaki-jokei.com/ecchuujima.html

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ | 

 
 いつもの国土交通省の航空写真です。1989年(平成元)年撮影のものです。上が北です。
 2枚をつなげてあります。
 
 一番上の左右(東西)に走る線路が
総武本線です。
 貨物線は右(東)の
新小岩方面から5本の線路の一番北側を通って、亀戸駅手前まで来ます。駅のの東で総武本線の快速電車上下線路、普通電車上下線路跨いで駅ホームの南を通過し、駅の西側で南にカーブして京葉道路(国道14号線)を高架で跨ぎ、そのまま南下します。

 
小名木川までは基本的に貨物線自体が高架を走っています。(高速7号線(高速小松川線)だけはその上を跨いでいます。)
 小名木川の南に
小名木川貨物駅が広がっています。(今は線路がはがされてただの空き地です)

 貨物線は小名木川駅の左(西)から斜めに駅の南に来てそのまま東へ向かっている道路(都道474号線)を高架で跨いだあと、仙台堀を渡り、葛西橋通りで初めての踏切を通過します。
 写真の青い屋根の事業所(東洋ステンレス工業)の所です。
 ここにある踏切が、
幹線27号踏切です。
 これが今回の主役となる踏切です。
 
 

 写真06−01            (国土交通省 航空写真 撮影日 1989年3月)

上の写真は、国土交通省の国土情報ウェブマッピングシステムのカラー空中写真閲覧から引用しました。こちらです。→国土交通省ウェブマッピングシステム http://w3land.mlit.go.jp/WebGIS/)

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ |
 直線距離で東京駅に一番近い踏切です 

 貨物線の旧小名木川駅の南に仙台堀を渡る鉄橋があり、その南に幹線道路葛西橋通り(都道475号線)が東西に走っていますが、その道路に踏切があります。これが幹線27号踏切です。
 この踏切は、地図06で確認すると分かるように、東京駅のほぼ真東にあり、東京駅から直線距離にして「
5k340m」の踏切です。これは、すでに紹介してきた踏切、代々木の厩道踏切・青山街道踏切(直線距離5k800m)、常磐線金杉踏切(直線距離5k564m)のどれよりも東京駅に近い踏切です。
 
 東京駅からタクシーで来ると、小型で2000円ぐらいです。(この踏切のためだけにわざわざ来る人は・・・・・・((*_*))

タクシー料金の検索は次のサイトを利用しました。
「taxi site¥タクシー料金を調べる」(http://www.taxisite.com/far/) 

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ |
 写真06−02  幹線27号踏切          (撮影日 08/08/13)

 幹線27号踏切です。西から東を向いて撮影しました。踏切の東には、南北に明治通り(都道306号線)が通っています。夢の島の新木場から亀戸駅を通って荒川区とを結んでいます。


 越中島貨物線が葛西橋通り(都道475号線)を横切る踏切です。「No13」と「2K695M」について考えます。

 まず、「
2K695M」です。
 この貨物線の起点は総武本線小岩駅で、越中島駅までの路線距離は11.7kmです。このうち、小岩駅と旧新小岩操駅(現在は廃止)の間は、総武本線と重複期間です。また、亀戸までは総武本線と併走区間です。したがって、この距離は亀戸駅から分岐したのちの距離です。亀戸駅から
2k695mということです。
 同じ理屈で考えれば、No13」は、今は高架によって踏切はなくなりましたが、建設当時は、No1からNo12の踏切があったと言うことでしょう。

 写真06−03      (撮影日 08/08/13)

 写真06−04 幹線27号踏切から北を臨む           (撮影日 08/08/13)

 幹線6号踏切から北方、亀戸駅方面を臨んだ写真です。
 中央の白い構造物は
、仙台堀をこえる鉄橋です。右側にも同じものがあります。かつては、この部分にも線路が敷かれ、鉄橋の向こう側から北に向かって扇状に小名木川貨物駅が広がっていました。この鉄橋は貨物駅の南端の部分で、この貨物線は本来単線の路線ですが、この部分では駅に入るための複線になっていました。
 この踏切は実は書類上は、「
旧小名木川駅の構内にある踏切」と言うことになっています。

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ |

 越中島貨物線には現在3つの踏切があります。
 幹線27号踏切の120m南に締川踏切、そのさらに430m先に幹線3号踏切です。締川踏切は住宅街の普通の道路の踏切ですが、幹線3号踏切は、永代通りを横切る踏切です。 


 写真06−05   締川踏切 (撮影日 08/08/13)

 写真06−06 幹線3号踏切 (撮影日 08/08/28)

 写真06−07   締川踏切        (撮影日 08/08/13)

 締川踏切から幹線27号踏切、亀戸駅方面を臨んだ写真です。

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ |
 写真06−08  幹線3号踏切          (撮影日 08/08/13)

 幹線3号踏切は、永代通りを横切る踏切です。永代通りは、皇居大手門を起点とし、東京駅の北側を東進し、隅田川を永代橋で越えて江東区に入り、そのまま西から東の荒川へ向かう幹線道路です。地下鉄東西線がこの下を走っており、越中島貨物線の踏切へ来る方法としては、総武本線亀戸駅・錦糸町駅からバス、東京駅からタクシーのほか、地下鉄東西線で東陽町駅でおりて歩くという3つが考えられます。地下鉄東陽町駅から幹線3号踏切までは、800mの距離です。

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ |
 写真06−09 幹線3号踏切から南を臨む           (撮影日 08/08/13)

 幹線3号踏切から南を臨んだ写真です。線路は右手のネットに沿って右手(西方向)へカーブし、越中島貨物駅に向かいます。 

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ |
 貨物列車はどこに写っている?この路線は現在何を運んでいる?

 えー、いつものように踏切の説明をしてきましたが、はっきり言って、しょぼい作品になりました。
 電車も貨物も何も写っていません。(--;) 

 この路線は貨物線ですから、もちろん電車は走っていません。自分が乗車してこの踏切を通ることはできません。それでは通過する列車をと思ったのですが、なかなかうまくいきませんでした。
 何しろ支線の貨物線ですから、1時間に何本も通過して、待っていれば撮影できるという路線ではありません。
 
 一体どんな状況なのか、調べてみなければなりません。しかし、貨物列車の時刻表は普通の時刻表の本には掲載されていません。そこで、
貨物専用の時刻表で調べましたが、この貨物路線には1日1本しか貨物は運行されていません。
越中島貨物線時刻表
編成内容   レール空   レール
新小岩操 12:10 13:55
越中島貨物 12:22 13:42

社団法人鉄道貨物協会編『2008年JR貨物時刻表』(2008年)P110
この時刻表については、シリーズをあらためて紹介します。この秋に掲載する、
岐阜・美濃・飛騨「西濃鉄道石灰石専用列車と大垣赤坂金生山2 1日3往復運転されています」
をご覧ください。

 幹線27号踏切の近くのコンビニでお茶を買って、おばさんに聞いてみました。

「おばさん、この踏切って、ちゃんと貨物列車が通過していますよね。」

店員

「一日に1本か、2本ぐらいかな。でも、今日は、お盆のせいか、ひとつも通過していません。」


 まあ、貨物線ですかから、致し方ありません。列車の写真は、上の参照サイトをはじめ、諸先輩にお任せします。


 最後に、せめて越中島貨物駅について説明します。 

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ |
 写真06−10  越中島貨物駅        (国土交通省 航空写真 撮影日 1989年3月)

上の写真は、国土交通省の国土情報ウェブマッピングシステムのカラー空中写真閲覧から引用しました。こちらです。→国土交通省ウェブマッピングシステム http://w3land.mlit.go.jp/WebGIS/)

 ちょっと古い航空写真ですみませんが、基本的な位置関係は現在と同じですから、これを使って説明します。
 写真の上が北右が東です。
 
の部分が越中島貨物駅です。現在ではこの貨物線の終点です。北からやって来た貨物線路は@の地点(ここは、上の幹線3号踏切)を過ぎて西に大きくカーブして、運河沿いに向かい、越中島貨物駅Aに入ります。貨物駅は運河沿いの幅50m程です。その北側のBの部分は、地下鉄東西線深川車庫です。地下鉄東西線は、上で説明した永代通りの下を通っていますが、そこから地下で分岐して南下し、Cの地点で地上に出てBの車庫に入ります。
 南からカーブして運河を渡って貨物線に平行している線路は、
JR京葉線です。Dで地下に潜って東京駅地下駅に向かいます。


 この越中島貨物線ですが、運んでいるものはといえば、昔のような貨物一般やタンク車による化学溶液などではありません。現在はの運河沿い一帯にJR東日本のレール工場(レールセンター)があり、そこで溶接されたレールがJR東日本の各線路に運ばれています。この貨物線はそのレールを運ぶ専用列車が通る路線となっています。

 ちゃんと運行されていれば、1日に1往復は通過するのですが・・・。

このページの先頭へ戻る
 追加 08/12/14 越中島貨物線の写真を追加しました

 ここはやっぱり、越中島貨物線の写真を入れておかなければなりません。
 しかし、自分で東京に行く機会はそれほどありません。そこで、
未来航路東京特派員(大げさな言い方ですね。友人で東京へ行く機会があった方です。快く写真撮影の協力をしていただけました。)に、無理を言って越中島貨物線を走る列車を撮影してきてもらいました。

 | このページの地図06越中島貨物線の地図へ || 説明図02越中島貨物線南部詳細へ |

 写真06−11  レールセンター行き                     (撮影日 08/11/13)

 亀戸駅方面からやってきて、レールセンターへ向かう貨物列車。よくみると、うしろに空のレール運搬車両を引っ張っています。「説明図02」の@の幹線3号踏切からの撮影です。


 写真06−12貨物駅方面 (撮影日 08/11/13)

 写真06−13 亀戸方面 (撮影日 08/11/13)

 幹線3号踏切の南で、越中島貨物線は大きく西にカーブしていきます。左の写真は、説明図Gの新砂踏切からレールセンター方面を撮影したものです。
 また、右写真は、説明図
Eの松尾工場前踏切と、Gの新砂踏切の間にある新砂跨線橋Fから、Eの松尾工場前踏切を撮影したのもです。


 写真06−14レールセンター入口(撮影日 08/11/13)

 写真06−15 入口看板  (撮影日 08/11/13)

 Gの新砂踏切のそばにあるJR東京レールセンター東京支店の入口を撮影しました。レールを積んだトラックが入っていきます。

 | このページの地図06越中島貨物線の地図へ || 説明図02越中島貨物線南部詳細へ |

 写真06−16  亀戸方面行きディーゼル機関車その1               (撮影日 08/11/13)

 写真06−11の列車がレールセンターに向かってから程なく、レールセンター方面からまた列車がやってきました。Gの新砂踏切での撮影です。


 写真06−17  亀戸方面行きディーゼル機関車その2               (撮影日 08/11/13)

 写真06−16の機関車の後ろ姿です。実は何も牽引してはいませんでした。単機で亀戸方面へ向かいます。Gの新砂踏切での撮影です。


 以上、追加報告です。
 一応時刻表はあるものの、素人からみると結構気まぐれに運行されているとしか思えない貨物線の撮影は大変です。
 未来航路東京特派員さん、ご苦労様でした。

このページの先頭へ戻る
 追加 12/07/01 JR東日本レールセンターの写真を追加しました

 こうなると、このページの完成度をより向上させるためには、運河沿いにあるJR東日本のレール工場(レールセンター)の写真を付け加えなければなりません。機会を狙っていたら、ちゃんと訪れました。東京ゲートブリッジに向かうため京葉線に乗ることになったからです。(東京ゲート・ブリッジについてはこちらです。→「日記:東京ゲートブリッジに行きました」
 以下は、JR東日本レールセンターの写真です。


 写真06−18 レールセンター(撮影日 12/04/29)

 写真06−19 機関車  (撮影日 12/04/29)

 京葉線快速電車の先頭からの撮影です。


 写真06−20 レールセンター(撮影日 08/11/13)

 運河沿いにあるJR東京レールセンターです。奥のマンションとレールセンターとの間には、東京メトロ東西線の深川車庫があります。左手のマンションの手前下に、銀色にブルーのラインの東西線車両が見えます。

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | | このページの地図06越中島貨物線の地図へ| 
 続き

 東京駅を中心に、JRの踏切を追究した、「東京駅と踏切5題」シリーズは、本来ならこれで終わりです。
 しかし、ここでもうひとつ、JRではない、地下鉄の踏切を紹介します。次ページの
特別編です。


| メニューへ | | 前へ | | 次へ |