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各地の鉄道あれこれ05
 全国各地の鉄道の話題あれこれについて紹介します。

 東京駅と踏切5題 その5 

 東京駅と踏切シリーズ続きです。
 今まで紹介してきた踏切は、次の3つです。

 1

 東海道線のNo.1、品川道踏切(東京駅から東海道線に乗った場合一番近くにある踏切)

 2

 山手線唯一の踏切、第二中里踏切(東京駅から電車に乗った場合に一番近い踏切)

 3

 山手線の内側、旧山手貨物線(現埼京線・湘南新宿ライン)の厩道踏切青山街道踏切(東京駅から特別な電車に乗って通ることができる直線距離で東京駅に一番近い踏切)

 くどいようですが、東京駅の近くにあるJR線の踏切というと、あと二つ付け加えないと「完成」しません。
 次の二つです。

 常磐線のNo.1踏切、金杉踏切(東京駅から電車にのって、途中で乗り換えて向かった場合の一番近くにある踏切)

 ○○線の○○踏切(電車は走っていないので通常では一般人が鉄道で通過はすることはできませんが、直線距離で東京駅に一番近い踏切)

 いささか趣味的になってきましたが、致し方ありません。
 では、このページでは、上の表の4番目、常磐線のNo.1踏切、金杉踏切を紹介します。

| 東京駅と踏切5題その1の地図01へ | 
 常磐線の踏切です

 ここでは、東京駅から山手線に乗って、上野で降り、常磐線に乗ってすぐの所にある金杉踏切を紹介します。
 東京の方には
常磐線も何線も乗ろうと思えばいろいろ乗る機会はあると思いますが、私ども岐阜県人にとっては、常磐線はとてもなじみのない鉄道線路です。
 あまり乗ったこともなければ、どの駅から出ているのかも、どの駅が起点駅なのかも、岐阜県人には多分、分かりません。
 
 私は、以前に筑波大学に研修に行く時に、一度だけ利用したことがありました。その当時は筑波エクスプレスはありませんでしたから、常磐線で土浦まで行き、そこからバスで筑波へというルートを使ったのです。
 今回の鉄道取材で、2回目の常磐線を経験しました。
 では、常磐線の紹介をしながら、金杉踏切へ向かいます。


 常磐線は上野から出発して日暮里で分岐します

 常磐線を知らない方のために優しい詳しい解説していきますので、地元の方・利用されている方は読み飛ばしてください。
 まずは右の地図05上で
常磐線の電車の始発駅上野や山手線等との分岐駅日暮里の確認です。

 東京駅から北へ向かう場合、在来線の線路は、中央線・山手線・京浜東北線の3路線となっています。
 次の駅神田を過ぎると、中央線は西にカーブして分岐します。
 上野までは、山手線と京浜東北線の2路線、線路4本が北上します。
 ところが、上野駅からは、あらたに東北線・常磐線・高崎線が加わって、鶯谷駅前後では、合計10本もの線路が上野のお山と隅田川のデルタ地帯の間を埋め尽くしています。鉄道ファンとしては壮観です。

 ※  地図05の赤い@数字をクリックすると、説明写真へジャンプします。

 ※

概略はP1の地図01で確認ください。
→「東京駅と踏切5題その1の地図01へ
戻る時は、「
J金杉踏切」をクリックしてください。

  
 ちなみに、この常磐線の終点はどこでしょうか。主な駅は上野からの下り線の場合、我孫子(千葉県)、土浦・水戸・日立(茨城)、いわき(福島)を経て、
終点は仙台です。東京−仙台は366.5kmです。

 下り線の場合、全列車のうち特急スーパーひたち7号と27号の2列車のみが、上野−仙台の全線を走り、所要時間は4時間10分あまりです。

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 写真05−01            (撮影日 08/05/30)

 早朝の御徒町駅@です。東京駅から山手線に乗ると、神田−秋葉原−御徒町−上野の順です。神田を過ぎると上野までは、山手線と京浜東北線の2線が平行して走ります。  

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 写真05−02            (撮影日 08/08/09)

 上野駅の常磐線電車のホームからの撮影です。北へ向かうのは東北線(宇都宮線)の電車です。上の高架橋は上野公園から国道4号線(昭和通り)へ下りる道路橋です。地図のAの場所です。

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 写真05−03            (撮影日 08/08/09)

 上野駅の北では一挙に線路が増えます。この写真は、鶯谷を出て逆に上野へ向かう山手線の電車の先頭車両からの撮影です。横の高崎線の上り線には、懐かしい旧国鉄色のボンネット型特急専用車両が上野へ向けて走行中です。
 偶然撮影したこの電車は、
急行能登号(特急ではなく急行です)で今では残り少なくなった、旧国鉄色塗装の489系電車を使用しています。
 前日の22:15に金沢を出発し、北陸線(直江津まで)−信越線((長岡まで)−上越線(高崎まで)と遠距離を走り、06:05の上の到着に向かって、最後の一踏ん張りをしているところです。
 珍しい電車の撮影ができました。
 また、次以降の写真にも写っているミントグリーンの色鮮やかな高架橋は鶯谷駅のすぐ南にある道路橋です。地図の
Bの部分です。

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 写真05−04            (撮影日 08/08/13)

 鶯谷駅と日暮里駅の中間です。遠くに鶯谷駅や上の写真05−03のミントグリーンの高架橋が見えます。地図のCの場所です。北から南向かう電車の先頭からの撮影です。
 右から京浜東北線大宮方面線、山手線内回り、山手線外回り、京浜東北線大船方面(私が乗っている電車)、高崎線上下、東北線上下、常磐線上下の合計10本の線路です。壮観です。 

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 写真05−05            (撮影日 08/08/09)

 上の写真05−04の少し北、京成電鉄の本線の高架橋の部分です。地図のDの場所です。京浜東北線大船方面行き電車の先頭車両からの撮影です。

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 写真05−06            (撮影日 08/08/13)

 上野駅9番線に停車する常磐線の普通電車です。濃いブルーがシンボルカラーです。 

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 写真05−07            (撮影日 08/08/13)

 京浜東北線・山手線の鶯谷駅に停車中の京浜東北線電車内から撮影した、常磐線の快速電車です。ちょうどくぐっている高架橋と同じミントグリーン系の色がシンボルカラーです。上の地図のEの場所からの撮影です。常磐線・東北線(宇都宮線)・高崎線には鶯谷駅はありません。

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 お待たせしました 常磐線日暮里駅です 踏切はすぐ先です

 お待たせしました。
 上野から常磐線電車に乗車すると、次は日暮里です。ここまでは、上述のように5線平行して走りますが、ここから常磐線だけ東へ分岐します。


 写真05−08            (撮影日 08/08/10)

 日暮里駅常磐線下り線ホームの北端から撮影した写真です。地図のFの場所からの撮影です。常磐線は写真右手へ大きくカーブして東方向へ分岐し、次の駅、三河島へ向かいます。
 一方残りの路線は、そのまま北上します。写真左から中央にかけては、上越新幹線のマックスときが上野・東京方面へ向かっています。この日暮里駅のすぐ横で、上野地下駅に入るために地下に潜ります。

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 写真05−09            (撮影日 08/08/10)

 上と同じ場所から少し角度を変えて撮影しました。左手には、山手線電車が西日暮里駅に停車しています。山手線と常磐線の間には、上越東北新幹線・高崎線・東北線の線路がありますが、新幹線はもちろん、東北線も高崎線も上野の次は尾久駅まで駅はありません。日暮里駅は、新幹線の含めて、12本の線路がありますが、西側に山手線・京浜東北線のホームがあり、真ん中は、新幹線・高崎線・東北線が通過し、一番右端に常磐線のホームがあるという変わった構造になっています。
 
 写真右手の坂を上がる線路は、JRではなく、京成電鉄本線の線路です。ここからすぐに高架に上がります。こちらには踏切はありません。
 写真中央、ホームを出た常磐線普通電車が左カーブして進んでいますが、この向こうで京成本線の高架をくぐります。ここに、東京駅から途中乗り換えた電車で通ることができる最も近い踏切があります。 

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 写真05−10            (撮影日 08/08/10)

 カーブを曲がったところにすぐ踏切があります。下り電車の先頭車両からの撮影です。左手の柱は京成電鉄本線の高架橋の柱です。


 写真05−11            (撮影日 08/08/10)

 上の写真と反対側、上り電車の先頭車両からの撮影です。上の高架橋は、京成電鉄本線です。

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 常磐線金杉踏切です 「一番近い踏切です」 

 ここで話題にしている常磐線の踏切は、日暮里駅を過ぎてからすぐの所にあります。日暮里駅東口にある南北に通じる道路を北に進むと、200m程で踏切に達します。地図のGの位置です。 


 写真05−12            (撮影日 08/08/13)

 これが日暮里東口駅前通を北に上がった所にある常磐線の踏切です。南から北を向いての撮影です。上の高架は京成電鉄本線です。白地に青赤のラインの特急電車が通過中です。


 写真05−13            (撮影日 08/08/10)

 踏切をいわき駅15:08発、上野行き(17:38着)の特急スーパーひたち46号が通過します。駅の近くですが、細い道のため、大渋滞ということはありません。 

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 この踏切が東京駅から電車に乗って乗り換えて、電車で通過できる一番近い踏切です。どのくらい近いのでしょうか。

 写真05−14            (撮影日 08/08/13)

 金杉踏切の表示板です。ここには、「No1」とは書かれてはいませんが、現在では、疑いなく常磐線No1踏切です。距離はといえば、「0K276M」です。「オーケー」ではありません。「ゼロキロ276メートル」です。
 「ゼロ」とはどういうことでしょうか?常磐線の電車は上野から出発しています。
起点駅は上野ではないのでしょうか?

 実は、常磐線の電車は上野から運転されていますが、
正式な起点駅は、日暮里です。したがって、この踏切は、日暮里駅から「276m」ということになります。
 
上野−日暮里間は、2.2km、そして、東京−上野間は3.6kmですから、有効数字の桁通は無視して足し算すると、この踏切の東京駅からの距離は、6k076mということになります。


 常磐線金杉踏切の「6k076m」を東京駅からの路線距離で比較してみましょう。
 
山手線第2中里踏切は「8k084」、東海道線品川道踏切は「9k411m」でしたから、断然近い踏切と言うことになります。直通電車では行くことはできませんが、「東京駅から電車に乗って途中で乗り換えて通過できる最も近い踏切」です。 


 写真05−15            (撮影日 08/08/13)

 どのくらい近いかというと、踏切から西側を見ると、すぐに山手線・東北線などの線路群が見えます。日暮里駅を出発してスピードを早めつつあるミントグリーンの常磐線快速電車と、その向こうに、東北線の電車です。

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 写真05−16            (撮影日 08/08/13)

 踏切の北側からの撮影です。上野行きの普通電車が通過していきます。背景は日暮里駅東口の新しいビル群です。東口はここ数年の再開発によって生まれ変わりつつあります。次の項目で詳しく説明します。


 写真05−17            (撮影日 08/08/13)

 踏切を通過する上り上野行き特急フレッシュひたち24号です。この特急は、水戸のはるか北、福島県境に近い高萩発です。高萩?岐阜県人には分からない地名です。(^_^)。
 この特急電車は斬新なマスクと下部の黄色が印象的です。
 信号機の後ろに白い高架橋が見えます。これがまた日暮里の新名物です。

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 写真05−18            (撮影日 08/08/13)

 信号機の後ろの高架橋の上には、新交通システム、日暮里舎人(にっぽりとねり)ライナーが走っています。次の項目で紹介します。

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 日暮里駅・駅前から話題を三つ

 初めて降り立った日暮里駅東口は、再開発が完成に近づいてきたというところでした。
 駅の中、駅前から話題を三つ補足します。


 先ず始めは、TVでも有名になった、あの佐藤さん作製の案内板です。これの存在自体が、日暮里駅の大規模な再開発を物語っています。

 写真05−19            (撮影日 08/08/13)

 これがかの有名な佐藤修悦さんの案内文字、修悦文字です。ガムテープで書かれた芸術品です。 
  ※佐藤修悦さんについてご存じない方は、こちらのサイトをどうぞ。
    「修悦体 新宿駅・日暮里駅のテープ文字案内を作った佐藤修悦さんの世界
     (http://trio4.at.infoseek.co.jp/life/index.html) 


 写真05−20            (撮影日 08/08/13)

 これが日暮里駅東口です。この道路を中央の建造物の下をくぐって北に進むと、この撮影地点から300m程で、このページの主役、金杉踏切に至ります。中央の建物は、日暮里舎人ライナーの駅です。駅前の三つ目の話題で説明します。

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 日暮里駅の二つ目の話題は、上の写真05−20の右端に写っている駅前の銅像です。誰の銅像か分かりますか。教科書に登場する人です。

 写真05−21            (撮影日 08/08/13)

 これがその銅像のアップです。
 この人物、実は、江戸城のもとを作ったあの
戦国武将の太田道灌さんです。
 太田道灌の銅像や碑は、川越市役所前・東京都千代田区国際フォーラム内・新宿中央公園など何カ所にもあります。
 太田道灌と日暮里との関係は、荒川区で標高が最も高い同区西日暮里のその名も道灌山(西日暮里駅の西にある丘陵、写真05−08の背景の山です)があることです。この山は、道灌が見張り台を建てたことから、その名前が付いたといわれています。駅前の銅像は、そういう縁で立てられました。


 さて、日暮里駅の最後の3つ目の話題は、日暮里駅東口と郊外の見沼台親水公園を結ぶ新交通システム、日暮里舎人ライナーです。

 写真05−22  停車駅です          (撮影日 08/08/13)

 写真05−23            (撮影日 08/08/13)

 日暮里駅出発前の先頭車両です。新交通システムですから、レールもありません。運転手もいません。

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 写真05−24            (撮影日 08/08/13)

 日暮里駅から西日暮里駅に向かう途中です。尾久橋通りの上の高架部分、ビルの間を縫って走ります。


 写真05−25            (撮影日 08/08/13)

 西日暮里駅から、次の駅、赤土小学校前駅を遠望しました。急なアップダウンが平気なところが新交通システムの特色です。

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 写真05−26            (撮影日 08/08/13)

 最後の写真は、日暮里舎人ライナーの西日暮里駅でおりて、道灌山通りの歩道橋の上から、日暮里駅方面を遠望したものです。上の高架は日暮里舎人ライナー、手前の高架橋は京成電鉄本線、そして、奥に常磐線が高架橋で尾久橋通りを渡っています。常磐線も金杉踏切の部分を過ぎるとすぐに高架になって、しばらく踏切はありません。遠くのオレンジ色の高層ビルは、駅前再開発で建設されたものです。 

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 さて、いろいろ寄り道しましたが、これで常磐線金杉踏切については終わりです。
 東京駅から山手線または京浜東北線に乗って、上野で乗り換えて、東京駅から電車で通過できる一番近い踏切です。路線距離では6k076m」、直線距離では、「
5k564m」です。
 
 ここまで4つの踏切を紹介してきました。実は、もっと東京駅に近い踏切があります。まだまだ続きがあります。 


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