二つの世界大戦その8 |
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<解説編> |
このクイズや参考文献の発掘は、2010年に出かけた「マンチェスター・ロンドン研修」から生まれたものです。2011年前半にアップロードした、→海外研修記「マンチェスター・ロンドン研修記14 ドイツ本土爆撃」もご覧ください。
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1 このクイズの元となった参考文献の紹介 |
正解の前にこのクイズを発想する元となった参考文献を紹介します。 |
写真10-08-01 コンソリデーテッドB24リベレイター爆撃機 (撮影日 10/11/16) |
イギリス・ロンドンの空軍博物館に展示されているコンソリデーテッドB24リベレイター爆撃機の機首部分と第2エンジンです。 |
写真10-08-02 コンソリデーテッドB24リベレイター爆撃機模型 (撮影日 10/11/13) |
こちらは、リヴァプール・マージーサイド海洋博物館の展示模型です。 |
『ワイルド・ブルー』の著者、アンブローズは、歴史家・作家で、『バンド・オブ・ブラザーズ』(TV映画にもなったアメリカ第101空挺師団の物語)など戦史ものに多くの著作を持ち、スティーブン・スピルバーグ監督の映画『プライベート・ライアン』では、歴史考証アドヴァイザーを務めています。 |
2 正解 |
アメリカ陸軍の戦略爆撃隊の目標に関しては、対象地域と時期によっていろいろ違いがあります。 |
上の地図は、Google から正式にAPIキーを取得して挿入した、ヨーロッパ南東部地方(イタリア・旧ユーゴなど)の地図です。第15航空軍はナポリの東、アドリア海岸のバーリに本部を置き、その麾下にある第741爆撃飛行隊の基地のあったチェリニョーラは、バーリの西北にあります。 |
正解、目標の第1は精油所、第2は鉄道の操車場です。 |
3 参考文献から確認できたあまり知られていない真実 |
この参考文献、スティーブン E・アンブローズ著鈴木主税訳『ワイルド・ブルー』(アスペクト 2002年)からは、上記のほかにも、これまで日本ではあまり知られていない、B24爆撃隊の真実をいくつか確認できます。以下に説明します。 |
1 コンソリデーテッドB24リベレイター爆撃機の製造機数について(P95-98) | |
B24は上記引用書によれば、操縦が難しく居住性は悪いとされていますが、B17爆撃機より航続距離は長い上に、爆弾積載量も多く、ヨーロッパ戦線でも太平洋戦線でも重用されました。この結果その製造機数は、総計18181機となりました。これは、アメリカのこれまでのすべての軍用機、戦闘機も含めたすべての中で、一番多い製造機数です。ちなみに、戦闘機の中で一番多いのは、チャンス・ボートF4Uコルセアの12,571機です。 |
2 アメリカの航空兵力の育成について(P44-45、88、96) | |
マクガヴァン氏は、1922年7月19日の生まれであり、1941年12月7日の真珠湾攻撃のニュースを聞いた時は19歳の大学生でしたが、10人の学友とともに陸軍航空隊に志願しました。 |
3 爆撃任務回数について(P108、141-41) | |
アメリカ軍は、一定の出撃回数を果たせば、その将兵は本国へ帰還できるという仕組みを作っていました。玉砕もしくは転進・撤退する以外には本国へ帰る術がなかった日本軍の将兵とは大きな違いです。 |
【参考文献】 このページの記述には、次の文献・資料を参考にしました。
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