高度成長期〜現代その1
<問題編> クイズは時代の古い順に並んでいます。答えは各問題のをクリックしてください。  
最終更新日 2011年09月20日 ※印はこの5週間に新規掲載 
| 前の時代の問題へ |  次の時代の問題へ |
番号 掲載月日   問                     題
1105  10/08/28

 黒部川第4ダム・発電所といえば、かの有名な「黒4」です。その建設が大変だったこと、そしてその語の観光地としても有名です。
 ところで、このダムは、どういう目的で造られたのでしょうか?
 これだけでは、問題になりません。
 関西電力が黒四ダム建設を決めたのは、1955年のことです。日本が第二次世界大戦後の復興期から抜け出し、高度経済成長へ進み出そうという時期です。
 この時期に電力がほしいのはわかりますが、実は、関西電力は、山奥に巨額の資金を投じて黒4を作る一方で、沿岸部にもっと発電電力量の大きな火力発電車を多数建造しています。
 それができるなら、なぜ、黒4を作る必要があったのでしょう。これが問題です。 
 

1103

01/12/09

 日本の歴史上、女性の天皇は何人いるでしょうか?

1101

01/01/21

 1964年10月10日、東京で第18回オリンピックが開かれました。この時の聖火リレーの最終ランナー(競技場で点火する人)は、この時19歳の青年でした。彼は何月何日どこの生まれだったでしょうか。

1102

01/01/21

 東京オリンピックで日本は空前絶後の16個もの金メダルを獲得しました。競技の種類としては、6競技です。さて、その競技名は何でしょうか。

1106 

11/09/20

 昭和30年代から、当時の国鉄によって、いわゆる「就職列車」がたくさん運転されました。昭和30年代から40年代へかけて、「金の卵」と呼ばれた中卒就職者を、各地域から東京・名古屋・大阪などへ運ぶための列車です。
 このうち北海道・東北地方や上信越・北関東地方の中卒者が就職列車で降り立った駅が、東京の上野駅です。集団就職が開始されてからしばらくのち、当時は新人歌手だった
井沢八郎氏が歌う、『あゝ上野駅』と言う歌が大ヒットしました。集団就職者、つまり、中学を卒業したばかりでつらい思いをしながら都会で働く地方出身の青年を励ますための歌です。
 質問その1、この歌『あゝ上野駅』のヒットは、昭和何年のことでしょうか。
 この歌は中学卒業して就職した方を励ます歌でしたが、その一方で、それよりも有名な歴史的なヒット曲に、
舟木一夫氏の『高校三年生』があります。今でも、60歳代の女性に抜群の人気を誇る名曲です。この歌は、高等学校の生活と卒業を歌ったものです。
 質問その2、この歌『
高校三年生』のヒットは、昭和何年のことでしょうか。 


<解説編>

1101 東京オリンピックの聖火リレー最終ランナーの誕生日・場所は?   | 高度成長期〜現代の問題TOPへ |  

 最近のオリンピックの聖火点灯者は以下の通りです。 

  • 1980年モスクワ セルゲイ・ベロフ  (4回連続五輪出場で、モスクワでも金メダル候補だった男子バスケットボール選手)

  • 1984年ロサンゼルス レイファー・ジョンソン  (60年ローマ五輪の陸上男子10種競技金メダリスト)

  • 1988年ソウル 林 春愛  (1986年のアジア大会の陸上女子で金メダル3個を獲得した19歳)

  • 1992年バルセロナ アントニオ・レボリョ (右足の不自由なパラリンピックの男子アーチェリー選手。 約70メートル離れた聖火台に火のついた矢を放って点灯した)

  • 1996年アトランタ モハメド・アリ (60年ローマ五輪ボクシングのライトヘビー級金メダル。パーキンソン病の身にもかかわらず大役をつとめた)

  • 2000年シドニー キャシー・フリードマン(アボリジニーで女子陸上400mの有力選手。金メダル獲得。)

 以上の聖火点灯者を見ると、その時の有望選手か過去の名選手というのが人選理由です。シドニーのフリードマン選手の場合は、白人が来る以前のオーストラリアの歴史を見直し、人種差別のない新しいオーストリアの創造という点では、単なる名選手という以上の意味がありました。

 さて、東京オリンピックですが、最終点灯者は、当時早稲田大学の陸上選手坂井義則さんでした。彼は、広島に原爆が投下された僅か1時間半後、つまり1945年8月6日に広島県に生まれました。前年の高校3年生の時の第18回国体で400mで優勝していますが、世界で通用する有望選手というわけではありませんでした。彼が選ばれた理由は、やはり、原爆投下の日の広島生まれということからでした。

 当時小学校4年生だった私は、次のような開会式のシーンを覚えています。聖火トーチを持ってトラックを半周したあと、彼が聖火台までの163段の階段を上るとき、TVの実況中継のNHKのアナウンサーが「あの戦争の敗北による荒廃の中から、今日本は復興しました。あの原爆が落ちた日に生を受けた坂井君が、今19歳の青年として、元気に足取りも軽く聖火台への階段を上っていきます」というような意味のことを言っていたのを。そして、それを見て聞いて両親も祖父も私も涙ぐんだのを。

 彼の走りとともに子どもの私の脳裏には、日本は頑張ったんだ、立派な国なんだという誇りが刻まれました。きっと全国の多くの子どもたちがそう思ったでしょうから、それだけでも大きな意味があったオリンピックでした。
 但し、坂井さんは、原爆が落ちた1時間半後、広島市から100km離れた三次市で生まれています。あの廃墟の広島市で生まれたわけではありません。また、オリンピックでは競技者としては活躍できませんでしたが、1966年のバンコクのアジア大会では、400mで銀メダルを獲得しています。大学卒業後は、フジテレビに入社されました。

 クイズを答える生徒諸君は、19歳と月日・場所の三要素から、知らなくてもちゃんと考えてくれます。生まれた場所を聞かないと、8月15日という答えがでてきてしまいます。
 


1102 東京オリンピックで金メダルを獲得した競技は何でしょうか。    | 高度成長期〜現代の問題TOPへ |

 どのオリンピックでもそうですが、東京オリンピックも国の威信を掛けて、選手の強化がなされました。その結果、女子バレーボール(1)・柔道(3)・体操(5)・重量挙げ(1)・ボクシング(1)・レスリング(5)の16個の金メダルを獲得することができました。これは参加90数カ国中、アメリカ・ソ連に次いで第3位でした。

 この問題では、競技と種目違いを正しく説明しないと、なかなか正解はでてきません。今の日本の強さとは相当な格差がありますから。陸上は競技名、マラソンは種目名です。

 また、オリンピックの開催に向けて、9月17日に東京国際空港(当時は羽田)―浜松町間にモノレール開業、10月1日に東海道新幹線開業と日本中が突貫工事をした年でした。プロ野球も、オリンピック前に日本シリーズが終わるように計画され、開会式と同日、南海ホークス(今のダイエーの前身)が4勝3敗であの阪神タイガースを破って日本一になっています。
 ※藤原彰『体系日本の歴史15 世界の中の日本』(1989年小学館)


1103 日本の歴史上、女性の天皇は何人いるでしょうか?      | 高度成長期〜現代の問題TOPへ |

 この問題は、ジャンル的には、日本の政治の所で「日本の象徴としての天皇」というテーマで考える導入として取り上げるのもいいでしょう。また日本史Bを詳しく学習する授業の場合は、次ぎに説明する最後の女帝が登場する江戸時代の学習で、復習をかねて出題すると、学習の定着度もおおよそわかるというものです。

 さて答えですが、まず、「何人いるでしょうか?」という質問の仕方は、クイズならともかく、正式な試験問題なら質問殺到です。なぜなら、何と日本の女性の天皇中には、一度天皇をやめて(譲位)、情勢の変化で再び天皇となった人物が二人いて、二度即位した場合は(再び即位することを重祚といいます)、天皇として二つの名前(おくりな、諡号(しごう))を持っているからです。
 正解は次の通りです。

  • 第33代推古天皇(在位592〜628)

  • 第35代皇極天皇(在位642〜645)、重祚 第37代斉明天皇(在位655〜661)

  • 第41代持統天皇(在位690〜697)

  • 第43代元明天皇(在位707〜715)

  • 第44代元正天皇(在位715〜724)

  • 第46代孝謙天皇(在位749〜758)、重祚 第48代称徳天皇(在位764〜770)

  • 第109代明正天皇(在位1629〜1643)

  • 第117代後桜町天皇(在位1762〜1770)

 つまり、8帝10代ということになります。
   ※なんだこりゃ「日本を考えるT 敬宮愛子殿下」


| 高度成長期〜現代のTOPへ |