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 富士山一周日帰り旅行 今回も「JR50+」です  2013/11/24記述 |

 2013年秋の旅行も、「公務多端」のため、春と同じく、日帰り旅行となってしまいました。しかも、またもやお手軽な「JR50プラス」のツアー旅行です。以下の項目で簡潔な旅行記を書きます。


 今回の旅行もツアー旅行、おとくな「JR50プラス」
 新富士から富士宮へ
 白糸の滝から朝霧高原・富士五湖へ
 最後は山中湖KABA

  1 前回も利用した「JR50プラス」 お値打ちです地図01行程説明へ||説明図01旅行日程へ

「一日で富士山をぐるっと回るツアーがある。行ってみたい。」

「一日で?そんな駆け足のツアーは、忙しいだけだぞ。」

「そんなこと行ったって、1泊・2泊の旅行ができるほどヒマじゃないんだから・・・・」

 今回の旅行の発端も、妻のこの一言からはじまりました。
 ツアーを探したら、前回「
飯田線秘境駅訪問」で利用した、「JR50プラス」(50歳代以上をターゲットにした割引ツアー)の中に、「日帰りぐるっと富士の旅! ~「ぐるっと一周富士山満喫の旅」号~」がありました。
  ※「JR50プラス」の飯田線秘境駅訪問については、こちらです。→「飯田線秘境駅めぐり 


 前回も説明しましたが、「JR50プラス」の企画には、なかなか面白いものがあります。そして、それと同時にこのツアーの魅力は、とてもお値打ちな点です。
 支払ったツアー料金は、名古屋からの乗車の分で、ひとり往復、
14,600円です。その中には、次のものが含まれています。比較の意味で、右端に通常の正規の料金を掲載しました。

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 1 乗車券・新幹線特急券  名古屋-新富士間のこだま号の往復乗車券・自由席特急券 

 14,660円 

 2 富士急行バス  ぐるっと一周 富士山満喫の旅(以下の内容を含む)

 8,500円 

    富士急行バス 山中湖水陸両用バス KABA乗船券 

 (2,000円)
    富士急ハイランドホテル 冨士山テラス 1時間15分バイキング昼食券   (2,500円)
    富士山レーダードーム 入場券  (600円)
    富士山本宮浅間大社奉納絵馬料金  (500円)


 つまり、二つバラバラで利用すれば、一人総額 23,160円の旅が、「JR50プラス」のツアーではほぼ6割強の、14,600円となっているわけです。相当お得なツアーです。(^.^)


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 ただし、このツアーの場合、大きな問題点があります。
 当たり前ですが、「
天気が悪かったら行く価値”ゼロ”」という点です。雨でも降って富士山が見えなければ、何の価値もありません。元を取れるのは、せいぜい、富士急ハイランドホテルの昼食豪華バイキングぐらいです。
 私の場合、このツアーには、9月23日に電話で申し込みました。
 実施日の11月17日の天気予報が、「週間天気予報」で確認できたのは、11月11日でしたが、その時は、なんと「雨」でした。もしこのまま雨なら、キャンセルしようかとも考えていました。キャンセル料は次のとおりです。  
 

11日目以前

 

無料(キャンセル料なし)

 
 

10日目から8日目

 

客の負担20% 

 
 

7日前から2日前

 

同30%

 
  前日    同40%   
  当日出発前    同50%   

 最悪の場合、当日朝、出発前にキャンセルの場合、当方の負担料は、50%という規定ですから、雨でも降っていたらそうするつもりでした。
 ところが、11月17日(日)が近づくにつれて、天気予報はよい方へ修正になり、2日前には、「晴れ」に変わりました。とてもラッキーでした。

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  2 新富士から富士宮へ       地図01行程説明へ||見出しへ||説明図01旅行日程へ

 朝、西岐阜駅6時3分の電車で出発しました。名古屋で、あらかじめ指定されていた同駅6時46分発の新幹線こだま号に乗り換えました。このツアーでは、席は自由席なのですが、乗る列車は指定されています。つまり、JR東海としては、普通なら乗車率が低い列車に、このツアー客を乗せるのです。このツアーがお値打ちとなっている秘密がここにあります。
 普通は新幹線に乗ると、目的地までは読書か熟睡というのが私の常ですが、この日はそうはいきませんでした。天候が気になってしょうがありません。
 私が最終的に安心したのは、こだま号の車掌さんの車内放送でした。
「皆様、今日は大変天気がよく、列車進行方向左側に、富士山がくっきり見えています。」


 写真01-01  富士川鉄橋を渡る新幹線こだま号から撮影したこの日最初の富士山 (撮影日 13/11/17)

 幸運なことにとてもいい天気に恵まれました。


 このツアーでは、新幹線の中には添乗員はいません。私たちは新富士駅で降りて、指定の時間の8時30分までに、駅北口のバス乗り場6番に向かいました。待っていたのは、富士急行の定期観光バスでした。
 ※富士急行バス ぐるっと一周 富士山満喫の旅 http://www.fujikyu.co.jp/shizuokabus/pdf/teikanb.pdf

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 写真01-02・03 富士急行の定期観光バスとバスガイドさん  (撮影日 13/11/17)

 富士急行のバスは普通の観光バスでしたが、今日の乗客は合計12名と少人数でした。このため、一人で座席二つを占領でき、とてもゆったりして楽でした。おかげでバスの窓の右から左へと、写真撮影が存分にできました。
 右の写真はバスガイドのMさんです。乗客は少なかったですが、Mさんはなかなか優秀なガイドさんで、とても行き届いた説明をしていただけました。写真は、
本栖湖の形状を、わざわざご自分で作成したスケッチブックを使って説明しているところです。いろいろありがとうございました。 



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 このバスツアーでは、富士山の真南に当たる富士市から、富士山を西→北→東→南と、右回り(時計回り)にぐるっと一周回ります。
 このページでは、
富士本宮浅間大社白糸の滝の手前までを紹介します。


 写真01-04 富士山の南側 

 写真01-05 富士山本宮浅間大社

 定期観光バスの最初の訪問場所は、富士市の隣、富士宮市にある富士山本宮浅間大社ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)です。観光バスのガイドさんの説明と同神社のHPによれば、紀元前27年頃に噴火を繰り返す富士山の神霊「浅間大神」を鎮めるために富士山麓にお祭りされたのが始まりとされています。『日本書紀』の垂仁天皇の御代の記述が根拠ですが、それが本当なら、弥生時代の中期の創建です。ご神体は富士山そのものです。
 現在地に神社が建立されたのが806年とのこと。平安遷都の12年あとです。この遷宮は、日本史の教科書にも登場するかの有名な
坂上田村麻呂によってなされました。
 この神社の奥宮が富士山頂にあり、8合目以上の土地は、測候所・登山道・トイレなどを除いて、この神社の所有となっています。1974年の最高裁判決に基づく正式な措置です。この神社が8合目より上を領有できたのはいつ頃からかといえば、なんと
徳川家康の寄進に基づくそうです。家康は、関ヶ原の戦いに勝利した御礼として、本殿・拝殿・楼門をはじめ30余棟を造営し、境内一円を整備しました。現在、本殿・拝殿・楼門等が残っており、本殿は国指定重要文化財、拝殿・楼門は県指定文化財となっているとのことです。
 
 富士山をぐるっと一周めぐるということは、ツアー参加者には、当然富士山に対する畏敬の念があるわけですから、この神社を最初の訪問地とするのは、とても理にかなっています。
 ガイドさんの案内で、境内のパワースポットをめぐりました。
  ※富士山本宮浅間大社のHP http://fuji-hongu.or.jp/sengen/

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 写真01-06 絵馬を奉納  (撮影日 13/11/17)

 写真01-07 源頼朝像です (撮影日 13/11/17)

 このツアーの費用の中には、神社の絵馬が含まれています。(500円)その場で書いて、奉納してきました。
 右は、
源頼朝像です。頼朝は、1193(建久4)年に富士山麓において巻狩りを行った際、この神社に参拝し、流鏑馬(やぶさめ 馬上から的を射る武芸)を奉納したといわれています。現在はそれにちなんで、流鏑馬祭が行われています。 


 写真01-07・08 境内のパワースポット (撮影日 13/11/17)

 左:武田信玄が寄進したという言い伝えがあるしだれ桜。この下に絵馬を奉納してきました。
 右:湧玉池(わくたまいけ)。富士の雪解け水がわき出てくる池で、説明書きによれば、年間を通して水温は13度で、湧水量は1秒間に3.6キロリットル(1リットルのペットボトル3600本分)とのことです。自前のペットボトルにありがたい水を汲んできました。
 

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 富士本宮浅間大社を出て次の目的地、白糸の滝に向かいます。途中は西南から西側の富士山の景色を楽しみました。ガイドさんが上手に説明してくれます。


 写真01-09 西南側からの富士山

 写真01-10 宝永火口のアップ(撮影日 13/11/17)

 富士山が最後に大噴火を起こしたのは、1707年の宝永噴火。その時の火口が、宝永火口です。 


 写真01-11  だんだん西側に回ってきました 真西にある大沢崩れのアップです (撮影日 13/11/17)

 大沢崩れは、富士山の真西の斜面に生じている崩落のことです。
「大沢崩れは富士山の西斜面の山頂直下から5合目付近の標高2,200m まで延長約2.1km にわたり,最大幅約500m,最大深さ約150m,面積約1km2の崩壊斜面となっている.全崩壊土量は推定7,500万m3と推定され,現在も膨大な土砂を生産して続けている.」
 ※花岡正明・冨田陽子・伊藤誠記「大沢崩れと富士山の土石流」
   荒牧重雄,藤井敏嗣,中田節也,宮地直道編『富士火山』(2007年 山梨県環境科学研究所)P409
   →http://www.yies.pref.yamanashi.jp/fujikazan/web/P407-425.pdf

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 絶好の富士山日よりのもと、バスは富士山の西から北へめぐります。次は白糸の滝です。

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 【富士山ぐるっと一周 参考文献一覧】
  このページ1の記述には、主に次の書物・論文・サイトを参考にしました。

富士山本宮浅間大社のHP http://fuji-hongu.or.jp/sengen/

富士急行バス ぐるっと一周 富士山満喫の旅 http://www.fujikyu.co.jp/shizuokabus/pdf/teikanb.pdf

花岡正明・冨田陽子・伊藤誠記「大沢崩れと富士山の土石流」
   荒牧重雄,藤井敏嗣,中田節也,宮地直道編『富士火山』(2007年 山梨県環境科学研究所)P409
   →http://www.yies.pref.yamanashi.jp/fujikazan/web/P407-425.pdf

小林朝男著『富士山99の謎』(彩図社 2008年)


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