西濃鉄道石灰石専用列車と
大垣赤坂金生山11
 通称「矢橋ホキ」って知っていますか?貨物列車の1編成から産業と故郷を考えます。
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 大垣 揖斐川鉄橋 穂積駅 長良川鉄橋

 矢橋ホキ、東海道線を行く(運行詳細表より)

 JR美濃赤坂駅を出発したEF65機関車牽引の矢橋ホキは、美濃赤坂線ー東海道線を経て、名古屋駅の少し南の笠寺駅まで、JR線上を走ります。その間、58.2kmです。このページでは、この間の走る様子を写真で紹介します。

 ただし、この間を矢橋ホキが淡々と走っていき、その様子をただ紹介するだけなら、面白みは今イチです。ありがたいことに、実はそうではありません。
 距離58.2kmですから、もし電車なら、快速ではない普通電車でも、1時間ほどでいける距離です。もちろんノンストップの貨物列車なら、時速80kmでも45分ほどで到着できる距離です。
 ところが、実際にはもっと長い所要時間がかかっています。もう一度下の運行詳細表を見てください。
   ※この運行詳細表についての解説は、2ページをご覧ください。(→) 
   ※ただ指呼のページまでは、2008年3月版の時刻表で写真を撮影し、それに基づいて解説しています。
   ※2009年3月版の時刻表及びそれについての話は、次のP12にあります。

 1番列車は09:12発で10:47着の95分、2番列車は13:56発で15:17着の81分、3番列車は19:12発で20:17着の65分です。3番列車のみがまずまずの所用時間ですが、1番と2番は時間がかかりすぎています。
 時間がかかりすぎる原因は、時速が遅い貨物列車なので、快速電車等の優先電車を追い越させて先に行かせるため、所々で停車するためです。
 上の詳細表を見れば、1番・2番とも稲沢駅でそれぞれ18分と19分停車しているのが読み取れます。3番は2分とこの時間が短くなっています。
 それを差し引いても、まだ、1番は77分、2番は62分かかります。特に1番が長すぎます。もちろん、稲沢以外のどこかで停車しているためです。どこでしょうか? 


 ※例によって、黒板をクリックしてください。答が現れます。

 美濃赤坂−岐阜ターミナル間は、3番列車では、僅か15分しかかかりませんが、1番列車では30分もかかっています。これは、1番列車が穂積駅で14分ほど停車するためです。詳しくは、下の穂積駅をご覧ください。↓ 

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 美濃赤坂出発・大垣駅通過

 まずは、美濃赤坂駅の出発から、大垣駅通過までです。


 写真11−01 美濃赤坂駅を出発する矢橋ホキ、うしろはお勝山          (A積 撮影日 08/12/23)

 写真11−02 南荒尾信号所から上り本線へ入る矢橋ホキ、うしろの杜は御首神社 (@積 撮影日 08/07/23)

 写真11−03 大垣電車区横を通過する矢橋ホキ                (A積 撮影日 09/03/02)

 大垣駅の西にある大垣電車区横を通過する矢橋ホキです。背景は伊吹山です。 


 写真11−04   大垣駅のホームに近づく矢橋ホキ               (A積 撮影日 09/03/03)

 写真11−05 大垣駅5番線を通過する矢橋ホキ                  (A積 撮影日 09/03/03)

 大垣駅には側線がいくつもあります(写真手前)が、通過する矢橋ホキは、5番線を通ります。

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 揖斐川鉄橋・犀川鉄橋通過

 大垣駅を出て揖斐川鉄橋を通過すると、東海道線はその東は岐阜駅の向こうの境川鉄橋を越えるまで、ずっと土手や高架上を走ります。(詳しくは、岐阜・美濃・飛騨の話「岐阜県東海道線あれこれ12」参照→)


 写真11−06 まもなく揖斐川鉄橋に近づく矢橋ホキ、背景は伊吹山      (@積 撮影日 08/02/07)

 


 写真11−07   揖斐川鉄橋を渡る矢橋ホキ                 (@積 撮影日 08/12/27)

 写真11−08   揖斐川鉄橋を渡った矢橋ホキ、背景は金生山        (@積 撮影日 09/01/31)

 写真11−09   犀川鉄橋を渡る矢橋ホキ                 (撮影日 09/02/07)

 揖斐川鉄橋と長良川鉄橋の間にも中小河川の鉄橋がいくつかあります。

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 穂積駅停車、長良川鉄橋通過

 さて、美濃赤坂駅を出発して以来、矢橋ホキはノンストップで走ってきましたが、上の黒板クイズで説明したように、穂積駅で側線に停車します。
 もちろん、あとから来る快速電車に追い越させて、先に行かせるためです。


 写真11−10   穂積駅側線に入る矢橋ホキ                (@積 撮影日 08/11/21)

 上り線が入る2番ホームで待っていると、矢橋ホキがやって来て北側の側線に入りました。


 写真11−11   側線を進む矢橋ホキ                    (@積 撮影日 08/12/19)

 測線に入った矢橋ホキは、ホーム部分の中央を勢いよく通過して、構内の東端に向かいます。


 写真11−12   矢橋ホキ穂積駅側線停車                 (@積 撮影日 08/12/19)

 ずいぶん走って、貨車の半分がはみ出るくらい東の方で停車しました。ホームから石灰石が積載されている様子を見るには絶好ですが、これではホームからは機関車を前から撮影することはできません。


 写真11−13   停車する矢橋ホキ                     (@積 撮影日 08/11/21)

 ホームから東の部分に大きくはみ出て停車した矢橋ホキを先頭から撮影するには、そうです。これしかありません。そばを走る上り電車の最後尾から追い越しざまの撮影です。
 右から側線、上り線、そして写真の左端に僅かに写っているのが下り線です。


 写真11−14   長良川鉄橋へ向かう矢橋ホキ                (@積 撮影日 08/12/19)

 およそ13分間停車した矢橋ホキは、上り坂での発進ということもあるかと思いますが、非常にゆっくりスタートして長良川鉄橋に向かいます。


 写真11−15   長良川鉄橋への坂を上る矢橋ホキ、背景は金生山と伊吹山  (@積 撮影日 08/11/13)

 


 写真11−16   長良川鉄橋を通過中の矢橋ホキ              (@積 撮影日 08/11/22)

 今年の冬はついに雪景色の中の矢橋ホキを撮影することはできませんでした。背景の揖斐の雪山でご勘弁を。
 橋を渡り終えると、岐阜市に入ります。


 ここまで書いてきて、2009年3月14日のJRのダイヤ改正となりました。
 新しい貨物時刻表を見ると、このページのことは、もはや体験できないことがわかりました。
 
1番列車は、もはや、穂積駅の側線に停車しなくなったのです。快速電車を先に行かせるために、時間つぶしの停車をすることは違いありません。では、どこに停車を・・・・?
 次ページは、そこを解明してから、岐阜駅へ向かいます。


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