昨年に続く、わが家の海外旅行第2弾。パリ・ロンドン珍道中です。2001年8月7日(火)〜8月12日(日)

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H フランスは豊かな国?イギリスは日本より小さい国? 
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 ユーロスターの窓から見たフランスの農村。ひたすら平地。日本との違いはここにある。 


 旅行記の終わりは、ちょっと勉強です。
 上の写真は、ユーロスターの中から撮影したフランスの田園風景です。パリからドーバー海峡までは、ほとんど平地で、ほんの少しの高低がうねうねと続いて、フランス独特の景観を作っています。

 日本の、町と田圃と山といった景観とはずいぶんと違う印象を受けます。

 イギリスに入っても、牧草地が広がる風景は大きな差はありません。 フランスは日本より面積の広い国ですから、容易に想像できるとしても、イギリスはどうなんでしょう。

 
   牧草が広がるイギリスの農村。 

  下の表は、各国の人口と、国土面積・可住地面積などを比較したものです。出典の数値の年代がバラバラですから、学問的な資料価値はよくありませんが、おおむねの把握にはいいと思います。
 国土面積が桁違いのアメリカは別として、フランスは、日本の1.5倍の国土に、ほぼ半分の人口しかおらず、しかも、可住地面積の割合が大きいため、一人あたりが利用できる土地は、日本の10倍ほどあります。

 日本の国土の2/3しかないイギリスですが、人口も半分、さらに、可住地は全国土の90%近くもあるため、一人あたりが利用できる土地は、日本の5倍はあります。
 
 嘆いてもしょうがありませんが、このような自然的な事情が、ヨーロッパの豊かさの背景です。そのため、気候的には恵まれておらず、米に比べて収穫率が少ない麦を栽培しているにもかかわらず、家畜をたくさん飼い、肉を主食とすることができるのです。


○ 世界各国における可住地面積の比較

人    口
(1994年)

国土面積
(万ha)

可住地面積
(万ha)
可住地/国土面積
(%)
可住地1万 ha
当たり人口(千人)

日本

1億2,491万 3,778 809 21.4 150

アメリカ

2億6,085万 91,660 46,170 50.4 5

イギリス

5,809万 2,448 2,190 89.5 26

フランス

5,775万 5,470 3,389 62.0 16

 注1:日本の国土面積等は昭和62年「国土利用白書」、外国は外務省調べで1979年〜1985年の数値を使用
注2:「可住地」は、日本は農用地、道路、宅地を合計した数値、外国は国土面積から内水面、森林、荒れ地等を除いた数値を使用


  飛行機から見たフランクフルト郊外の森。北海道でもない限り、今の日本に平地の森はたぶんない。山地の森はあっても・・。 


 ロンドンからの帰路は、フランクフルトに着くまでの2時間ほどの間、できるだけ、飛行機の窓の下を観察し続けていました。

 ロンドン・ドーバー海峡・ベルギー・ドイツ西部・フランクフルトの間には、高い山はありません。
 それでも、目に入るのは、地上に広がる森の緑です。
  右の写真のように、人口70万の大都市フランクフルトの周囲にも、広大な森が広がります。
 
 本の文章としては、ヨーロッパは、「森の文化」であると理解してきましたが、この光景には、それを実感させられます。
 「赤頭巾ちゃん」の物語は、まさしく、こういう自然景観が母胎なのです。

 次ぎにヨーロッパを旅する機会があったら、「森を歩く」なんてのんびりした日程を入れてみたいですね。
 いやその前に、ローマの遺跡とギリシアの神殿とケルンの大聖堂と・・・・・。
 
 夢はつきません。神様、ヒマとお金をください。


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