驚きのあまり、ちょっと流氷について調べてみました。
まずは、私が驚いている理由を説明します。
次の表は、この18年間の網走における流氷の観測データです。
流氷初日は、流氷が初めて沖合に見えた日、接岸初日は、網走の海岸に流氷が接岸した日です。海明けと流氷終日はその逆です。
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この観測にも、本を聞いて詳しく調べてみないとわからないエピソードがあります。
ここでいう、「観測」とは、この科学が進んだ現在でも、人間の目で見ることができる状態を指しています。レーダーとかではありません。
しかも、網走の高台にある網走気象台の、そのまた屋上にある測風塔という塔のてっぺんから見えるか見えないかの記録です。その高さは、標高53.2メートルだそうです。
菊地慶一著『ドキュメント 流氷来る』(共同文化社2001年)P40
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年 |
流氷初日 |
接岸初日 |
海明け日 |
流氷終日 |
1987(昭和62年) |
1月11日 |
1月21日 |
3月14日 |
4月12日 |
1988(昭和63年) |
1月15日 |
2月10日 |
4月 6日 |
5月 3日 |
1989(平成元年) |
2月 2日 |
な し |
な し |
4月 3日 |
1990(平成2年) |
1月21日 |
1月30日 |
2月10日 |
4月 7日 |
1991(平成3年) |
2月 5日 |
2月21日 |
2月27日 |
3月19日 |
1992(平成4年) |
1月31日 |
2月 4日 |
3月13日 |
4月 8日 |
1993(平成5年) |
2月10日 |
2月17日 |
5月 5日 |
5月 9日 |
1994(平成6年) |
1月26日 |
1月30日 |
4月 2日 |
4月30日 |
1995(平成7年) |
1月20日 |
1月21日 |
3月17日 |
4月28日 |
1996(平成8年) |
1月29日 |
2月11日 |
3月19日 |
4月22日 |
1997(平成9年) |
1月24日 |
1月31日 |
3月 7日 |
3月29日 |
1998(平成10年) |
1月16日 |
1月27日 |
3月19日 |
3月26日 |
1999(平成11年) |
1月13日 |
2月12日 |
4月10日 |
4月18日 |
2000(平成12年) |
1月18日 |
1月31日 |
3月24日 |
4月 4日 |
2001(平成13年) |
1月 6日 |
1月 8日 |
3月15日 |
4月 8日 |
2002(平成14年) |
(2001) 12月27日 |
1月17日 |
3月 9日 |
3月25日 |
2003(平成15年) |
1月11日 |
1月26日 |
4月15日 |
4月28日 |
2004(平成16年) |
1月31日 |
2月17日 |
3月 9日 |
月 日 |
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2004年の流氷終日が空欄なのは、現段階では、まだ未確定だからです。もう観測はされていませんが、いつ何時、また戻ってくるかわからないというわけです。
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これを見ると、網走沖に流氷が観測できる期間は、年によってずいぶん違います。
昨年度は、驚いたことに、海明けがずいぶん遅くて、4月の中旬まで流氷にふさがれていたのですね。
つまり岐阜あたりではとっくに桜の季節も終わっている4月半ば、昨年の今頃は、まだ流氷が網走に残っていいたわけです。
ただ、私は、今年の海明けのニュースを知っていました。
今年は、流氷の観測も比較的遅く、しかも、平年より早く3月9日に海明けとなりました。
だからこそ、4月の上旬にまだサハリン→色丹島間に流氷があることが驚きでした。
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