ナターシャとカーチャからの手紙は、予想以上に早く、
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カーチャからの手紙。語学の才のある母親の娘だけあって、7ヶ月前よりもずいぶん上達した。漢字もちゃんと使ってあります。
立派立派。
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1月27日に届きました。あれからすぐに書いたとしてもちょっと早い気がして不思議に思いながら開封すると、その事情がわかりました。
「これは、去年の夏以来、私からあなたへの4通目の手紙です。
実は、島の行政官が東京で開催されるノービザ交流の会議に出席するために出張する機会があることを知ったので、彼にこれを託しました。東京から投函してくれるはずなので、確実に届くはずです。」
確かに封筒には我が国の80円切手が貼ってあり、消印は埼玉の入間局のものです。
こんなに苦労しなければ手紙すら交換できないというのは、全くの悲劇です。貴重な手紙です。
「色丹島の冬は、寒いです。1月の今頃で、日中の気温は、−1度から−5度ぐらいです。時々、+5度ぐらいまでなることもあります。
周りは雪に覆われています。
大人や高齢者にとっては、なかなかつらい季節です。きっとあなたの記憶にあると思いますが、私の島は、平坦な土地は少なくて上り下りが多い道ばかりです。滑って転ばないように歩くのが大変です。
でも、こどもたちにとっては、そんなつらいことばかりではありません。
夫のアンドレイは、冬になって、大忙しです。子どもたちのために、スケートリンクを作っています。」
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