世界史の教科書には次のように書かれています。
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「大規模な機械制工業が発達すると、大量の原料・製品・石炭などをできるだけはやく安く輸送するため、交通機関の改良の必要が生まれた。18世紀後半には国内の輸送路として〔 @ 〕網が形成されたが、19世紀にはいると〔 A 〕がこれにかわった。〔 B 〕により1814年に製作された〔 C 〕が、25年に実用化されて以来、〔 A 〕は公共の陸上輸送機関として普及した。」
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佐藤次高・木村靖二・岸本美緒・青木康・水島司・橋場弦著『詳説世界史』(山川出版2004年)P206
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@運河網 A鉄道 Bスティーブンソン C蒸気機関車 です。
イギリスで最初に建設された運河は、マンチェスターからその北西郊外のワースリー(グレーター・マンチェスターのひとつ、サルフォードの西部の町)にいたる、全長約10km程のブリッジ・ウォーター運河です。これは運河の名前となったブリッジ・ウォーター公爵(1736〜1803年)によって建築されたもので、公爵の所有するワースリーの炭鉱の石炭を消費地のマンチェスター中心部まで輸送するためのものものでした。彼は、若い時にヨーロッパ大陸に渡ってフランスで運河を見て感動し、帰国後、自らの炭鉱の石炭の安価供給と需要拡大を意図して、運河の建設に着手したのでした。この運河の建設を許可する法律は、1759年に議会で承認され、その2年後には、運河が完成しました。
イギリスの運河については、「マンチェスター・ロンドン研修記6 マンチェスターと言えば二つの世界初」に詳細を記述しています。こちらを参照ください。→
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