安土桃山時代5 |
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<解説編> |
410 越前一乗谷のトイレ遺構の発見の決め手となった木製遺物は何でしょうか? 12/05/28掲載 | |||||
このクイズは、出土木製遺物シリーズ、Ⅰ「刀筆の吏」・Ⅱ「籌木」・Ⅲ「越前一乗谷朝倉遺跡トイレ遺構」の3つ目です。できましたら、一つ目から順番に読んでいただくと、わかりやすくなっています。
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まず、トイレの跡地の認定について、発見の時点で考古学上はどんな事情だったのかを簡単に説明します。(詳しくは、「2トイレ考古学について」で説明します。) |
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写真410-01・02 屋敷地内で発見された石組みの遺構 (撮影日 09/10/25) |
ところが、次の木製遺物が発見されたのです。これが決め手となりました。なんだかわかりますでしょうか? |
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写真410-03 福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館にて撮影 (撮影日 09/10/25) |
正解です。これはトイレの、いわゆる、「金隠し」の板です。これがトイレの決め手となりました。 |
1980(昭和55)年のこの発見は、越前朝倉氏遺跡どころか、日本で最初に考古学的に確認された確実なトイレ遺構となったのです。名誉ある発見でした。この金隠しは国指定重要文化財となっています。解説を引用します。 |
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写真410-04・05 越前一乗谷朝倉遺跡の復元トイレのひとつ (撮影日 09/10/25) |
右はアップです。金隠しは前面にしつらえてあります。前向きにしゃがむタイプです。 |
上の地図は、Google から正式にAPIキーを取得して挿入した、福井県越前一乗谷中央部の地図です。 |
遺跡の街並み復元部分の空撮写真です。越前一乗谷朝倉遺跡の詳細については、次のクイズ:「越前一乗谷出土物クイズ」で詳しく説明します。 |
続いて、日本のトイレ考古学について、説明を続けます。 |
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※例によって、黒板をクリックしてください。答が現れます。 |
松井氏は、1977年からのアメリカ・ネブラスカ大学留学時の恐竜の糞石の研究や、1989年のイギリス自然史博物館の客員研究員として環境考古学の研究を通じて、日本のトイレ考古学を花開かせる下地をもっておられました。イギリスで師事されたジョーンズ博士は、1981年に世界で初めてトイレ土壌の顕微鏡分析によって寄生虫卵を発見し、英国最初のトイレ考古学者の名声を確立した人でした。 |
話を元に戻します。 |
越前一乗谷朝倉遺跡については、ページをあらためて紹介します。 |
【クイズ410 越前一乗谷とトイレ考古学関係 参考文献一覧】
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