2012-13
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142 2012年09月30日(日) 映画「踊る大捜査線」とヤモリ報告2 我が家はヤモリの巣?    

 このページは、映画の話と我が家のヤモリレポートUです。

 これまで映画鑑賞記は、「お薦め度」の高い映画に出会うと、いろいろ周辺も調査して、ここで紹介してきました。
 実は、この9月は、8日間で3本の映画を見るという強行日程?で、映画を鑑賞しました。もし、それぞれが手放しで名作という評価だったら、毎週映画鑑賞記が書けたところです。
 しかし、正直な話、有名な映画で期待が高かった割には、3本とも今ひとつでした。夫婦二人合計で、お薦め度5点以上という映画は一つもありませんでした。
 そうは言っても、ダメだったわけではありませんので、一応魅力と課題を簡単に報告をします。


 まず最初は、9月8日に見た、東宝映画「あなたへ」(監督降旗康夫)です。

あなたへ
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト

★★  いい風景の連続。美しい。しかし、なぜ長崎に散骨に行ったのだろう?

妻(56歳)

★★  結局、夫婦の間は「わからないこともある」という結論に思える。

 ※あなたへ」の公式サイトはこちら
          →http://www.anatae.jp/  

 富山の刑務所で働く高倉健主演の嘱託技官が、妻(田中裕子)の死後、その願いにしたがって、お骨を妻の故郷の長崎の海に散骨に行く物語です。
 映像では、富山の他、岐阜(高山)・滋賀(琵琶湖)・兵庫(朝来市竹田城跡)・山口(関門海峡)などが大変美しく描き出されています。
 とりわけ、兵庫県朝来市竹田にある山頂の山城跡、竹田城のシーンは本当に見事です。

「ここに行きたい。日帰りで行けるかな。」

  「自動車でなら、朝早く行けば大丈夫。鳥取や島根に行ったことがあるぐらいだから、兵庫県なら軽い。」 
  「じゃ、11月に行こう。」

 次の旅行の場所まで決まってしまいました。映画では、この山城で再会することが、嘱託技官と妻の結婚につながることになっていますが、ちょっと説明不足でした。
 
 時間的には、その前、高山でビートたけし演じる退職した中学教師?や、滋賀・大阪で食品販売業の上司と部下、草g剛・佐藤浩市も登場します。いいからみです。
 もちろん、最後に散骨する長崎県の港町の描写は、小さな食堂を舞台に,非常に細やかです。綾瀬はるか、余貴美子、そして大御所大滝秀治。細やかな心の動きが、とても幸せにしてくれます。

「ビートたけしも、草g君も、佐藤さんもなかなか味がある。綾瀬はるかも相変わらず可愛い。しかし、「夫婦の物語」としては、もう少し深みがあってもいい。」

「最後のどんでん返しは面白かった。」

「TVの警察ものドラマでは時々設定に使うパターンだね。オムニバス風映画ととらえればいいけど、それにしても、なぜ散骨に行ったのか、もう少しその点で泣かせて欲しかった。」

「いいじゃない。余さんのセリフのように、夫婦でもお互いわからないまま、次にまたお互いの何かに出会えるものと期待して、つまり出会いを求めて、旅を続けているのよ。」

  「急に、今まで会っていない美人のきみに会えることもあるってことか?」 
  「まあ、期待せずに期待して。」 

 この映画は、こちらがかってに、「感動の涙」を過剰に期待してしまい、ちょっと肩すかしを喰らった感じとなり、辛い評価となりました。いい映画です。


 次は、9月15日に見た、東宝映画「踊る大捜査線 ファイナル」(監督本広克之)です。
 この映画は、このサイトでもたくさん取り上げ、寧ろ積極的に高い評価をして、本業にも取り入れてきました。
  ※教育について思うこと「036高等学校初任者教員のみなさんへ −その3− 事件は現場で起きている」
 
 あえて解説の必要などない、超有名作品です。果たして期待に答えているでしょうか?

踊る大捜査線 THE FINAL」
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト

★★  新しい名セリフは誕生しませんでした。

妻(56歳)

★★  15年目のラスト作品。もうこれで十分ですね。
 ※「踊る大捜査線 THE FINAL」の公式サイトはこちら
          →
http://www.odoru.com/index.html  

 織田裕二主演の青島刑事は、相変わらず溌剌としていて、元気で、さわやかです。そして正義そのものです。特に後半の15分間は、若かった昔のように、走って走って走って事件を解決します。いいですね、現場はやはり自分の足で走って、リアリティをつかみとらないといけません。
 「あぶない」という場面での、驚きの大逆転、今までの「踊るシリーズ」のどれにもなかった、ど迫力の画面も用意されています。十分楽しめる映画です。
 さらに、旧作映画のTV放映や、最初のTV版のBSリバイバル放映等、興行的な工夫もあって、たくさんの観客を呼ぶことでしょう。
 
 しかし、これも私達のすごい期待に応えるには、ちょっと荷が重すぎたようでした。「贔屓の贔屓倒しかもしれません。」

「相変わらず、組織の中の一員が,組織の矛盾に抵抗しつつ頑張るという視点は貫かれており、スカッとする映画。しかし、警察組織の問題点も、これだけこれでもかこれでもかと同じことを見せられると、飽きてくる気がしない?」

「警察の上層部の人って、あんなに組織防衛ばかりを考える人ばかりなの?」

「ちょっと気の毒ですね。まあ、「現実は違うぞ」と力んでる上司の方もいるかもしれない。管理職の私としては、いつも耐えて、「次は何とかする」風の柳葉敏郎は、今ひとつ、カッコイイ上司には映らない。
 今回は記憶に残る名台詞といえば、和久さんの回顧版の「大切なものを大切にできないものは、現実が見えない」かな。当たり前のことだけど、現実のリアリティと絡み合うと、とても重みのあるセリフになる。」

「みなさん年も取ったし、これで終わりで十分ですね。」

「はい。十分楽しませてもらいました。ご苦労さんでした、踊る大捜査線。15年間、ほんとうにありがとう。」

 何事も、絶頂期で終わりというのは、難しいものです。


 3作目は、9月17日に見た、岡田准一主演の角川・松竹映画「天地明察」(監督滝田洋二郎)です。沖方丁氏の原作は、2010年に第7回本屋大賞を受賞しています。

天地明察
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト

★★  日本史教師には、ラストも含めて、展開が予想できすぎた。

妻(56歳)

★★  宮崎あおいは、魅力的な奥様だったけど、内容が難しかった。
 ※天地明察の公式サイトはこちら
          →
http://www.tenchi-meisatsu.jp/index.html  

 この映画には、天文または日本史の知識が必要です。
 主役の安井算哲は、囲碁の専門家でありながら、和算にも優れた人物です。その彼が、天文にも通じていたことから、主家の大名から新しい暦の作製をも命じられ、妻(宮崎あおい)の助けを得て、ついに、その偉業を達成するという物語です。

「宣命暦とか、授時暦とか、大統暦とか、いろいろ難しかったね。」

「よくわからなかった。」

「なんかもっと予想外のどんでん返しを期待したんだけど、そうはいかなかった。
ところで、きみが大好きな宮崎あおいは、この映画でも、なかなか魅力的だった。」

「篤姫以来、時代物にはまっている。」

  「あんなに笑顔の素敵な妻がかたわらにいて、しっかり支えてくれるのなら、どんな仕事も成し遂げられる。」 
  「私では不服ですか?」 

「いえ滅相もありません。奥方様。」

 前の2作品が期待はずれだったので、この3作目は、本来の作品のよさとは別に、またまた私達の過剰な期待が、どすんとかかってしまいました。(^_^)
 焦らずに、次の作品に期待することにしましょう。


 これだけではとてもつまらないページになってしまいますから、もうひとつ、我が家のヤモリ・レポートUをお送りします。
  ※ヤモリレポートTはこちらです。
 
 実は、8月後半以降、我が家にぞくぞくとヤモリが登場しました。

 まずは、それまでの台所の窓ヤモリの後継者、
新台所ヤモリです。

 写真−01 新台所ヤモリ(撮影日 12/09/11)   写真−02 旧台所ヤモリ(撮影日 12/07/01) 

 左:8月下旬から登場した、新台所ヤモリです。
 なぜ「新」かというと、右の7月に撮影したヤモリとは、明らかに大きさが違います。子どもでしょうか?
 


 新台所ヤモリは、子どものせいか警戒心は多少緩く、外の道路側からの撮影は簡単にできました。

 写真−03・04. 窓の外側から撮影した新台所ヤモリ (撮影日 12/09/02)

 左:新台所ヤモリは旧台所ヤモリに比べれば、ずいぶん細身です。
 右:しばらくすると音が聞こえたか、サッシの上の隙間に逃げ入ろうと動き出しました。
 


 写真−05・06 すっかり逃げ込まず、サッシの上でこちらの様子を窺っていました。 (撮影日 11/12/19)  

 この新台所ヤモリは、10日ほど出没しましたが、9月上旬を過ぎると、ぱったり姿を見せなくなりました。
 それに変わって1日だけ登場したのが、次の台所にシンクに突如現れた、
ヤモリ風生き物です。


 写真−07 シンクの壁に何かが(撮影日 12/09/14)   写真−08 これ何? (撮影日 12/09/14) 

 シンクの横面に、なにやらヤモリ風の生き物がへばりついています。ほんの小さなものです。妻が気味が悪いと入ってあまりに騒ぐので、

 私

「きみ、あのなあ。得体の知れないいきものであり、かつ、シンクに住み着いてもらってはいけない生き物であることはわかる。しかし、こんな小さな生き物にそう騒ぐことはない。人間とこれとの大きさだけでたとえれば、まるで、怪獣ゴジラが人間を見ておびえているみたいなものだ。」


 この生き物については、つまんで外に捨ててきましたので、この日よりあとには、二度と登場しませんでした。私としては、怪獣ゴジラに気をつかいすぎて、小さな生き物を「蹂躙」してしまい、非常に残念な気がします。


 新台所ヤモリに代わって、我が家の主役ヤモリの座についたのは、新たに登場した玄関ヤモリです。しかも、2匹です。

 上に書いた、映画を見て夜遅くに帰ってくると、なんと玄関の上部の格子ガラスの所に、
台所ヤモリとは明らかに異なる別のヤモリがいました。ずっと大型です。


 写真−09 玄関ヤモリ背中 (撮影日 12/09/15)   写真−10 玄関ヤモリ腹 (撮影日 12/09/15) 

 まずこのヤモリが目にとまりました。
 玄関の上の格子とガラスの間を、虫を求めてゆっくり動いていました。しばらくこのヤモリを観察していましたが、ふと左上に目をやると、玄関の天井の桁の隙間に隠れようとする別のヤモリがちらっと見えました。
 なんと玄関を縄張りにするヤモリが2匹もいたのです。上の写真のヤモリを
玄関ヤモリ1号、ちらっと見えた方を玄関ヤモリ2号と名付けました。
「えっ、違いがちゃんとわかるの?」と思われるかもしれません。
大丈夫です。わかるんです。

 次の日から観察を開始しましたが、この場所なら、台所以上に、小さな虫や蛾が飛んできて、「狩り」にはもってこいであることがわかりました。
 
玄関ヤモリ1号は、次の日から続けて登場しました。 


 写真−11 これは何? (撮影日 12/09/17)   写真−12 しっぽです (撮影日 12/09/17) 

 写真−13 足としっぽ (撮影日 12/09/19)   写真−14 こんにちは (撮影日 12/09/16) 

 玄関灯の上の垂木が1号の隠れ家です。何か音がしたり異変をキャッチすると、ここへ逃げ込みます。


 写真−15 登場 (撮影日 12/09/17)   写真−16 獲物をねらう? (撮影日 12/09/17) 

 少し異変を感じると桁の上へ避難し、しばらく様子を見たあと、安全を確認すると、また猟場へ出てきます。 


 写真−17 ついに撮影成功。これが1号の全身です。しっぽの先までは10cm以上です。(撮影日 12/09/16)


 さて、玄関第2号の方はというと、9月20日に、確認できました。

 写真−18 第2号登場 (撮影日 12/09/20)   写真−19 色が違います (撮影日 12/09/20) 

 9月20日夕方、帰宅すると玄関横の白い壁面に、ついに玄関ヤモリ2号を確認できました。
 アップの写真で見ればわかるとおり、玄関ヤモリ1号とは、色と模様が全然違います。ひょっとしたらヤモリの種類そのものが違うのかもしれません。
 長く観察したかったのですが、直ぐ上の屋根との隙間に潜り込んでしまいました。
 それを見届けた直後、玄関灯の上の垂木の所を確認すると、写真−20のように、
玄関ヤモリ1号が、いつものようにしっぽを垂らして待機していました。あらためて、2匹の同時存在が確認できました。   

 写真−20 第1号もいます (撮影日 12/09/20)  

 こうなると、ヤモリについて調べたくなります。図書館でいくつかの本を読んでみました。
 そもそもヤモリというのは、分類上は爬虫類の
有鱗目トカゲ亜目ヤモリ科に属する生き物ですが、全世界にたくさんの種類がいるものなのですね。知りませんでした。
『爬虫類・両生類1800種図鑑』(三才ブックス 2012年)にはP128からP179にかけて、世界中のヤモリ約300種が紹介されています。日本のヤモリは、色が地味な褐色系のものばかりですが、世界には、緑や黄色や赤やもっと派手派手しいヤモリがいます。特にアフリカ東岸のマダガスカル島には、とても奇抜なヤモリがいます。飼育の仕方などの趣味の分野の本もたくさんあります。
 図鑑によれば、上の
玄関ヤモリ第1号は、疑いなく、日本のどこにでも生息する「ニホンヤモリ」と断定できます。旧台所ヤモリ・新台所ヤモリも、写真は不鮮明ですが、同じニホンヤモリでしょう。
 玄関ヤモリ第2号の方は、少し色が違いますから、別のタイプのヤモリにも思えますが、私の乏しい知識では、図鑑からそれらしいものを探すのはできませんでした。また、一度だけ出現した
シンクヤモリは、また違うものかもしれません。

 来年へ向けての宿題です。 


 「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、9月下旬になって、ようやく「夏」も終わり、このところ、ちょっと涼しい日が続いています。
 まるで気温に合わせるように、
玄関ヤモリ君も姿を見せなくなりました。これで来年までお別れかもしれません。


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