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 8月6日には、地図の地点に第7艦隊の旗艦、ブルーリッジが停泊していました。
 8月28日には、その同じ場所に、別の艦が停泊していました。
 横須賀駅に降りて、すぐそばの海岸線まで出て撮影したのが、右の写真です。
 (撮影日05/08/28、地図V地点より)

 クレーンが一杯ですが、中央の白い建物の上、右側の赤白クレーンの横には、大きな構造物が見えています。
 これは、ブルーリッジのものではありません。

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 これこそが空母キティホークです。地点に停泊しています。
 前ページの理由により、近くへは寄れませんが、遠目に見ても、途轍もなく大きな船であることは分かります。
 (撮影日 05/08/28 D地点より撮影)

 基準排水量 60,000トン
 長さ      323.8m
 最大幅    39m
 乗組員の数は、4,582人といわれています。
 艦自体がちょっとした町です。

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 キティホークは、アメリカ海軍第7艦隊の通常動力(つまり原子力推進ではない)の空母で、横須賀を母港としています。

 
空母ミッドウェイの横須賀配備以来、アメリカは第7艦隊の空母のうちの1隻を横須賀に配備してきました。前ページで説明した第6ドックは、艦船としては超大型のアメリカ空母でさえも楽々入ることができるドックですから、横須賀はアメリカ海軍にとって、とても重宝なところと言うことになります。

 
空母キティホークが、空母インディペンデンスにかわって横須賀を母港としたのは、1998年のことです。

 ところが、現在、この空母の後継艦をめぐって、いろいろ心配が生じています。
 現在アメリカ海軍は、12隻の空母を保有しています。通常動力の空母が2隻、原子力推進の空母が10隻です。

通常動力型は、キティホークJ・F・ケネディ
原子力空母は、かの有名な
エンタープライズとそれより新しいニミッツ型9隻。
ニミッツ型の最新鋭艦は、2003年に就役したロナルド・レーガン
ついでに言うと、2009年就役予定で現在建造中の11番目の空母の名前は、元大統領の名前をとった
ジョージ・W・H・ブッシュです。
軍艦に大統領や政治家・軍人の名前を付けるというのは、日本人の感覚から言うと、ちょっと違和感があります。ちなみに、ジミー・カーターという名前の原子力潜水艦もあります。

いくら尊敬すべき元大統領とはいえ、ブッシュ元大統領のようにまだ存命している方を軍艦の名前に付けるわけですから、賛否もあるでしょう。日本なら、
空母中曽根潜水艦竹下巡洋艦橋本、なんて感じです。

 当然ですが、横須賀には、日本国民の感情に配慮して、これまで原子力空母は配備されていません。(寄港したことはありますが・・。)
 ところが、
キティホークは、1960年進水、1961年就役の、アメリカ空母中の最古参で、現段階でもう寿命が来ています。つまり、やがて引退の時期が近づいています。
 アメリカは今後、通常型空母を建造するつもりはなく、もう1隻の
J・F・ケネディ(現在練習艦として使用)も、1968年就役と、これまた引退時期が近づいています。
 軍事評論家の江畑謙介さんに言わせると、「
キティホークの後継にJ・F・ケネディはあり得ない。」(asahi.com My town神奈川)とのことです。

 となると、横須賀に原子力空母が配備される日も、そう遠くありません。
 21世紀初頭の10年間は、
日米軍事同盟が実質上画期的に強化された期間と、その後位置づけられることになるでしょう。
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 右の写真は、D地点から地点を撮影した写真です。(撮影日05/08/28)
 ここが前ページで説明した、海軍時代の小海岸壁(終戦時戦艦長門が繋留されていた)で、現在は、
第12バースと呼ばれているところです。
 現在、ここで工事が進行中です。
 1993年にはじまったこの工事は、もともと長さ277mだった岸壁を、410mに延長するものです。
 アメリカ艦船が利用する岸壁ですが、アメリカ政府の予算で建設されているのではありません。
いわゆる、日本政府の「
思いやり予算」です。     

 つまり、日本の防衛を担ってくれているアメリカ軍のために日本政府が提供する予算で、総工費は、128億円だそうです。通常の艦には大きすぎる岸壁。もちろんここは、将来は空母専用岸壁となるはずです。おそらくは、原子力空母専用の・・・。                                  | 目次と地図へ |


 アメリカ第7艦隊は、現在、イージス巡洋艦2隻、イージス駆逐艦4隻を横須賀に配備しています。
 今年秋には、さらに1隻増強される予定です。
 北朝鮮など東アジア状勢の緊迫化を考えての増強でしょう。  
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 地点の埠頭に停泊する、第7艦隊の護衛艦群。
 左から、アーレイバーク級イージス駆逐艦ジョン・S・マッケーン、タイコンデロガ級イージス巡洋艦カウペンス、同チャンセラーズヴィル。
(05/08/28撮影)


 同じく地点に埠頭に停泊するイージス駆逐艦フィッツジェラルドと同ステッサム。
(05/08/28撮影)

 この日は空母キティホークが停泊中のため、イージス艦も6隻が停泊していました。


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