上の左の写真のは200メートルのレールの端っこの部分です。しっかり固定されています。
上の右の写真は、2本のレールが作業車のもっと先まで伸びていて、レールを軌道に降ろす部分につながります。
「曲がるといえば、レールを軌道上に降ろすときはどうするのか知っていますか?」(JR広報部担当)
「いえ、横から1本分全部をごろんと転がすのですか。」
「そんな乱暴なことはしません。そんなことをしたら、ちゃんとした定位置に戻すのが大変です。」
「では、どうやってやるんですか?」
「レールの片方の端を線路に固定し、車両の方を動かしていくと、200メートルのレールがずるずると軌道上に降りてくるのです。」
「え、ということは、そこでは、レールは、横ではなく、縦方向にまがるのですね。」
「そのとおりです。」
私の言っている意味は、下図のことです。
そう簡単には曲がりそうもない、鉄のレールですが、実際は、やはり曲がるのです。
右の写真は、200メートルのレールの一番端っこです。
岐阜羽島駅の車両の写真だけでは、作業の過程までは、わかりません。
そこで、いい写真はないかと、あちこちウェブサイトを探したら、ちゃんとありました。
レールの敷設の様子は、東北新幹線八戸駅開業の際の工事の様子を伝える、青森県八戸市企画部地域振興課政策推進室(旧名称新幹線交通政策室)のサイトです。
※こちらは、トップページ
※こちらは、作業の様子を伝えるページ
その1からその2・3へと読み進んでください。
また、この200メートルのレールは、現場でさらにガス溶接によって長くつながれ、1キロか2キロ、場合によっては、何キロもある長いレールになります。
列車は、レールのつなぎ目があるとガタゴト揺れます。
つなぎ目がない方が理想的ですが、次の理由から、レールのロング化には限界があります。
- ポイントのある場合は、レールは途中でとぎれざるを得ない。
- レールに信号用の電流を流しているため、レールを区切って絶縁しなければならない。
現在、つなぎ目のない1本のレールとして日本国内最長は、新幹線ではなく、青函トンネルの中に敷かれているものだそうです。
その長さは、なんと、52.57キロもあります。 |