岐阜県の東海道線あれこれ8
 岐阜県の東海道線についてあれこれ紹介します。
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 垂井線の謎2 一見右側通行電車の続き 追加補足08/01/20 

 失敗失敗、あわててしまってもうひとつの電車を見落としていました。

  この項目は、「垂井線の謎1」の最初のアップロードから1週間遅れて書いています。

 上り一見右側通行電車である
関ヶ原発05:55の3108F電車の発見に浮かれて、日中に走る上り一見右側通行電車が、もう1本あることを見落とすところでした。その電車とは、関ヶ原発07:21の2308F電車(平日のみ運行、土曜日曜運休)です。

 もう一つの電車を発見できたきっかけは、関ヶ原駅で見た案内板です。
 それが次の写真です。

 この写真は、2008年1月19日に撮影しました。
 次のページの取材のためにまた関ヶ原駅を訪問(昨年から通算8度目になります。(+_+))したところ、
跨線橋の中にある案内板に気が付きました。それがこの写真です。

 この案内板は、この駅からの大垣方面行きは、
5:55発7:21発の豊橋行き電車の2本を除くと、残りすべては4番乗り場から出発するということを知らせています。
 これこそが、
上り一見右側電車の存在を示すものでした。


 東海道線下り線と関ヶ原駅の構造 

 上の案内板と上り一見右側電車を結びつけるためには、東海道線上り線と下り線、そして垂井線の線路のつながり具合や、関ヶ原駅構内のホームや線路の配置を確認しなければなりません。

 まずはもう一度確認です。
 上図のように、東海道線下り線は、大垣方面から進むと、南荒尾信号所の西で上り線と立体クロスして北側へ向かい、関ヶ原駅の手前で、また上り線をまたいで本来の下り線の位置に戻ってきます。
 
 では、関ヶ原駅の構内は、どのような線路配置になっているのでしょうか。
 下の地図は、関ヶ原駅付近の航空写真に線路の位置関係を示したものです。大垣方面から見ていくと、並列して走っていた
東海道線上り線垂井線とが少し離れて間を開け、その間に北の山側を迂回してきた東海道線下り線が接続しているのが分かります。

上の地図は、国土交通省の「ウェブマッピングシステム(試作版)のカラー空中写真」の引用写真から作成しました。1975年の航空写真ですからちょっと古いですが、線路の位置関係は今と同じです。
国土交通省ウェブマッピングシステム http://w3land.mlit.go.jp/WebGIS/)

 

  写真では線路の位置の細かなところまでは分かりませんので、説明図を書きました。以下をご覧ください。

 関ヶ原駅のホームは2本で、南側から北側へ1番線〜4番線間であります。図の線路配置は、主な線路の配置を示すもので、保線車両留置用の待避線路・引き込み線路等は省略してあります。

  上の線路配置を見ると、先ず大きな特色に気付かなければなりません。
 関ヶ原駅の東側では、垂井線と東海道線下り線との間に@−Aの連絡線路はありますが、東海道線下り線と東海道線上り線との間には、連絡線路はありません。

 ということは、線路配置の構造上、関ヶ原駅では、次のことが言えます。

 下り線と垂井線を通ってきた下り電車米原方面行きは、それぞれ、1〜3番のホームに入ってそのまま米原方面へ進むことができる。これは当たり前です。

 

 上り線を米原方面から来た電車は4番線にのみ入り、そのまま大垣方面へ向かう。これも当たり前です。

 

 下り線と垂井線を通ってきた大垣方面からの下り電車が、この関ヶ原駅で折り返して再び大垣方面へ進む場合、のどちらから来たにしても、ホーム西のC−Bの連絡線路を使わなければ、上り線には入れない。 

 

 3の折り返しをする場合、そもそも、垂井線という単独の単線があるのだから、2番線もしくは1番線に停車すれば、そのまま垂井線を通って垂井方面へ向かう。

 これだけ分かれば、このページの先頭の案内、「通常の上り電車は4番線5:55発7:21発のみ2番線」というのが何を意味しているかは明らかです。
 つまり、まだ自分の目で見ていませんが、上り一見右側通行電車である関ヶ原発05:55の3108F電車に加えて、関ヶ原発07:21の2308F電車(平日のみ運行、土曜日曜運休)も、関ヶ原−垂井間で
一見右側通行をする電車に間違いありません。
 
 この電車が写真で紹介されていない理由は、休日には運行されていないためと思われます。平日の朝、わざわざ写真におさめるために早出しなければなりません。

と夕食の際に力説したら、3人の息子達は概ね興味を示してくれましたが、妻は、簡単に言い放ちました。
「電車が右側通行だろうが、何だろうが、どっちでもいい。何でそんなもん、写真に撮らんならんの?」(--;)、まあそういわれればそれまでですが。

 以下、関ヶ原駅の構造を示す写真を紹介します。退屈かもしれませんが・・・・。 


 左上は、関ヶ原駅手前の垂井線下り電車車内からの撮影です。垂井線を通る場合でも、下り電車は、普通に左側通行しています。
 右の東海道線上り線は、下り線をくぐった跡、垂井線と合流し、平行線路となります。(撮影日 07/09/01)
 
 左下、右下は、上の写真の少し駅よりで、下り線が上り線をまたいで、南側に戻ってくるクロスの部分です。
 左上は富山行き特急しらさぎ7号です。
 右上は、大垣行き普通電車です。
(撮影日 07/08/04)


 関ヶ原駅のホームは、2本4線あります。写真一番左が1番線、右へ2番線、3番線、4番線と続きます。1番線は垂井線のホーム、2番線は垂井線と東海道線下り線の共通ホーム、3番線は東海道線下り線専用ホーム、4番線は東海道線上り線専用ホームです。

 この写真は、下り米原行き電車が関ヶ原駅に着く直前に撮影したものです。中央手前ななめに横切っている線路が、「説明図02」の@−Aのポイントです。 (左右とも 撮影日 07/09/01)


 これが4番線(東海道線上り線)に停車している電車の先頭から撮影した大垣方面です。
 駅構内はフラットですが、駅の東からは、25パーミルの勾配がはじまります。(この解説は次のページです。→)
 右手の2本の線が下り線が2本に別れて2番線・3番線となったものです。
 中央のS字の引き込み線は保守車両の待避線です。手前のポイントは、通常のそれとは異なるポイントです。

 ところで、真正面の線路に比べると、左の引き込み線は、いかにも整備がなされていないのが分かります。同じ線路でも、維持の基準が違います。(撮影日 08/01/19)


  上の写真の電車が直進して、駅構外へ出るところです。
 向こうからやって来た貨物列車は、旧新垂井駅経由の東海道線下り線を通ってきたものです。
 この場所の東で、上り線は、下り線の下をくぐります。(撮影日 08/01/19)


 5時55分の上り一番電車=一見右側通行電車となるため、大垣の車庫から回送されてきた電車が、2番線に入ります。
 この電車は、垂井線を回送されてきて垂井線を通って垂井に向かうのではありません。

 下り線を回送されてきて、垂井線を通って垂井へ向かいます。(撮影日 07/09/01)


 出発前の5時55分発上り1番電車=一見右側通行電車。2番線に停車中です。
(撮影日 07/07/16) 


 5時55分発上り1番電車=一見右側通行電車が関ヶ原駅を出発した直後、垂井線の下り坂を下りていくところです。

 左側は、下り線です。北側から大きくカーブしてきて上り線をまたいだあと、2本に別れてホームに入ります。

 垂井線はこのあと上り線と合流して、この電車は
一見右側通行となります。
 このあと(撮影日 07/07/16) 


 3番線から撮影した関ヶ原駅の西側。
 米原発大垣行き普通電車がホームに入るところです。

 上り電車の通常の入線番線である4番線に向かっています。
(撮影日 08/01/19)


 関ヶ原駅西の県道の跨線橋から構内を撮影した写真です。

 1番線に垂井線を普通に大垣方面から左側通行してきた米原行き電車が停車中です。
(撮影日 07/11/23)


 これでこの早朝の上り一見右側通行電車の話を終わります。

 次のページもこの
垂井線の謎の続き「その2」です。
 当然ですが、どうしてこんな奇妙な路線が生まれたのか、その歴史や運行の様子などです。ちょっと細かいですが、まあ、地域の鉄道の話として読んでください。(これがないと、授業ネタにはなりませんから。(^_^)) 


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