名鉄揖斐線・廃線物語
 説明的写真集
03
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 □朝の黒野駅
    
 夜の忠節駅    

 鉄道というものは、実にシステマテックなものです。何しろ敷かれたレールをの上を、決まりに従って動かなければなりません。鉄道ファンが鉄道を愛する理由の一つは、そこですね。

 名鉄揖斐線も、決められたダイヤにしたがって、律儀に動きます。
 ここでは、朝の揖斐線黒野駅について、写真を集めて見ました。ちょっと解説します。


 まずは、夜の忠節駅です。

 揖斐線の電車は、ご存じのように、連接台車でつながれた
モ770形と1両ごとのモ780形で構成されています。このほかに、予備電車、団体用 臨時電車として老雄モ510形が2両控えています。
 新岐阜駅−忠節の市内線用には、モ570形という赤い電車も走りますが、この電車は、揖斐線には乗り入れません。

 車両数は、モ770形が2両ひと組で4編成(モ770-771、772-773、774-775、776-777)、
モ780形が7両(モ781、782、783、784、785、786、787)、モ510形は2両(モ513、514)です。

 これらの車両は、夜はどこに止められて、次の朝どのように動き出すのでしょうか。
(そんなこと説明してどうなるかって?いえ、どうもなりません。だから、そういうことをしたいのが鉄道ファンです。)

 老雄
モ510形は、予備車両として黒野駅の西側に止まっているのが普通ですから、この車両は普通の夜は、もちろん、黒野駅にいます。(時々、お呼びがかかると、出かけていく時もありますが・・。)
 残りの、車両はというと、
モ770形4編成は、すべて黒野駅で夜を過ごし、モ780形は、2両が忠節駅で、残る5両が黒野駅で夜を過ごします。

 下の左の写真は、ある日の忠節駅の終電車出発後の写真ですが、毎晩繰り返される同じ光景を示しています。つまり、
モ780形が2両、3番線と4番線に止まっています。(小さい写真では見づらいですが、左の2番線には、赤い電車モ570形が1両止まっています。
 拡大写真には、もう少し詳しい解説がしてあります。

 ところで、右の写真は、小さい写真を見比べただけで、左に比べると、車両の数が多いことがわかります。実は、この右の写真は、ある特別な夜に撮影したもので、「日常」的ではない写真です。どうしてこんなに忠節駅に電車が群がっているかおわかりですか?
 写真をクリックして拡大してください。説明があります。

 

(写真をクリックしてください。拡大写真と解説が出ます。)
いつもの夜の忠節駅 ある夜の忠節駅


 朝の黒野駅        | このページの先頭へ |

 さて、朝の黒野駅です。
  
 ところで、黒野駅は、平面図にすると、下の地図のようになります。

 航空写真を原図に略図化しました。
 しかし、これでは、電車や説明を書き込むとごちゃごちゃしてわけがわからなくなりますので、以下の説明図では、描く範囲を少し狭くし、また、縦方向のみを拡大した(引き延ばした)地図を使います。


 平日の夜、23時23分に最終電車(忠節発23時ちょうど)が到着した後は、普通の場合、黒野駅には、右図のように電車が止まっています。灰色部分はホームの位置を示します。また、車庫というのは、木造の検車用の車庫のことです。

 つまり、朝05:45の一番電車出発時の配置と言うことになります。
 もちろん、いろいろな事情で多少配置が変わる時はありますが、普通の時はこの形です。

 
のモ780形は5両、■■のモ770形は、4編成、そして、予備のモ510形2両です。 

 朝05:45の@番電車は、3番線に停車中のモ780形です。
 以下、3番線の
■■モ770形がABC番電車となり、06:45のD番電車は、車庫内にいた■■モ770形が、いったん駅手前まで出てきて、逆戻りして3番線に入り直して出発します。

 ということは、06:45発のD番電車が出発した後は、車庫の電車の配置は右図のようになっています。


 残っているのは、2番線の
モ780形2両と、待避線の車庫内に止まっている、連結された2両のモ780形となります。(もちろん、モ510形もいます。)


 ここまで、@番電車の除くとA〜D番電車は、乗客定員が多い、■■モ770形でした。
 駅にはもう、
モ780形しか残っていません。

 次のE電車は、07:00出発ですから、朝のラッシュにかかります。
モ780が1両だけでは、たくさんの乗客を運べません。
 
 心配はいりません。
 ここへ、ちゃんと、忠節駅06:26発の電車が到着します。2番線に入線し、お客を降ろした後、2番線の中程に止まっている、
モ780形と連結し、■■2両編成で、07:00発の電車となります。

 次は、黒野駅朝のメインイベントです。
 07:15発のF番電車は、高校生をたくさん運ぶための、
3両編成電車です。そのために、車庫内待避線で控えていたすでに2両連結されている■■モ780形が、駅の先まで進み出て、逆戻りして2番線に入ってきます。
 しかし、3両編成になるからといって、ここで、早とちりしてはいけません。
 2番線に止まっている
モ780形と連結するのではないのです。そんなことなら、夜のうちからつないでおけばいいのです。
 実は、ここへ、忠節06:40発のモ780形がやってくるのです。そして、E番電車と同じように連結後、
■■■3両編成となって、07:15に出発です。したがって、F番電車の出発前の2番線には、■■■と4両のモ780が止まっています。

 次のG番電車には、唯一残った
モ780形に、最初に@番電車として05:45に出発し新岐阜まで行ったあと帰ってきたモ780が連結されて、2両編成のモ780■■として、07:30出発します。
 
 そして、07:30過ぎには、待避線の予備車両
モ510形以外の電車はいなくなります。
 このあと、昼間から宵にかけては、忠節からやって来た電車が折り返して発車するというのをくり返すことになります。

 以上、朝の黒野駅でした。(^_^) 



(写真をクリックしてください。拡大写真と解説が出ます。)
始発電車出発前 始発電車 3番電車出発前
5番電車出発前 6番電車出発 7番電車3両編成出発前
7番電車3両編成出発 8番電車連結 そして・・・


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