こうして、手術3日目の午後には、手術部位が腫れていて内出血していることを除けば、概ね懸案事項は解決され、予定どおり4日目の退院が決まりました。
最初にも書きましたが、鼠径ヘルニアの手術はそれほど難しいものではありません。しかし、やはり、「切腹」をするとなると、そう簡単ではありません。
手術後翌日・翌々日の夕方までは、座るのもつらく、痛みもかなりのものでした。ということは、この手術法では、日帰りで帰ることができたとしても、すぐに仕事に行くことはとてもできないということになります。手術日も含めて、最低でも、2泊3日は必要です。できたら、3泊4日の方がいいでしょう。
退院後、手術から7日目に、抜糸ならぬ、抜鈎(ばっこう)をしてもらい、その日から風呂の浴槽につかることを許されました。この時点でもまだ手術部位は十分に腫れていて、ちょっと心配でしたが、担当U医師は、あっさり、言いました。
U医師
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「大丈夫です。腫れは必ず退きます。内出血も待っていればおさまります。注射で血を抜いてもいいですが、痛いですから、何もしないでいた方がいいでしょう。
もし、よほどのことがあれば、また外来に来てください。」
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私
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「薬もいいのですか。」
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U医師
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「はい、必要ありません。もちろん、しばらくは、激しい運動とか、重労働はしてはいけないですよ。それ以外は、もう大丈夫です。」
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ということで、本人的には、鼠径部が腫れているし、痛みはあるし、不安がありますが、これで万事終了となりました。めでたしめでたし。
入院費用はというと、本人3割負担で合計、88,800円となりました。
ある方の体験記には、日帰り手術の費用が、34,080円と書かれていましたから、それよりは、負担は大きくなりました。私の場合、全身麻酔をかけてもらったので、その費用も普通以上にかかっていると思われます。
さて、最後は再発の問題です。手術した部位の再発率は、メッシュの膜を使うようになってから画期的に下がり、今ではほとんど再発を心配しなくてよい状況となりました。
ところが、最初の診察の時に、U医師がいやなことを言いました。
U医師
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「Mさん、左側のここ押さえると痛いでしょう。(鼠径部を睾丸側から押さえた時の痛みのことです。)
こちらの筋肉も弱くなっています。この場合、右を手術してヘルニアを抑えると、腹圧のバランスが変わって、今度は、弱い左側に出てきてしまうことがあります。気を付けていてください。」
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私
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「わかりました。」
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右がおさまれば、今度は左?そんなことには、なりたくはありません。しかし、気を付けなければ、とはいっても、何に気を付ければいいのでしょうか?(*_*)
O看護師とは、今回は短いおつきあいでした。
私
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「Oさん、明日は退院です。」(退院の日、23日は祭日で、彼女は勤務日ではありませんでした。)
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O看護
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「おめでとうございます。」
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私
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「またまた、浣腸から何からいろいろお世話になりました。本当にありがとうございました。また何かでお会いするかもしれません。」
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O看護
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「では。お大事に。」
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HP掲載用の美人看護師の写真撮影を、とおねだりしましたが、ダメでした。
O看護
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「写真がないから、伝説の美人看護師です。」
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2児の母の役割と看護師の仕事、大変ですが頑張ってください。
O看護師さん、その他の4階の看護師さん、外科のU先生、外科外来のH看護師さん、その他山内ホスピタルのみなさん、ありがとうございました。
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