三男Dは、公立中学を卒業して、県立高校を受験しました。
彼は、実は2年生の時は、1年生から入っていた部活動もやめてしまい、体調も心の状態も優れず、欠席や遅刻も多くなって、さらに結果として当然成績も芳しくなく、本人も苦しみ、私や妻も気が気ではありませんでした。
彼を支えてくれたのは、新任でこの中学に来て、1年・2年と受け持ってもらった若い英語の担任です。
また、数学や英語が苦手な彼が、反対に得意科目と胸を張ることができた、国語の指導をしていただいた先生方です。
おかげで、3年生の時には、図書委員会の委員長にも立候補できるようになり、立ち直りました。
父や兄とは違う自分の道を見つけることが、彼の「自立」の苦しみの過程でした。
旧担任が、卒業式にメッセージを送ってくれました。
「これからの人生の中でも素晴らしい人との出逢いや体験を数多くされることと思います。どんな時でも誰といても自分らしさを大切に生きて欲しいと願っています。どんな自分になるにせよ、何をやっていくにせよ、今の自分がすべての始まりであり、あなたらしさが必要なのです。」
友達や先生方に支えられて、勉強での自信も取り戻し、三男Dは、次男Yの場合とは逆に、合格する見込みが非常に低かった県立N高校普通科に合格しました。不合格者が70人以上もいる試験でしたから、本当に奇跡的でした。
それぞれの春。
まだ、これから、これから。本当の試練はこれからだぞ、頑張るのだぞ。 |