栄養士 |
「食べていい食物と調理法、控えなければいけない食物と調理法は、このパンフレットにある通りです。いちいち記憶すると言うよりは、原則を説明します。
まず、これまで、食事再開から食べていた食事は、低残渣食というのですが、この意味はわかりますか。」 |
私 |
「食物カスがあまり残らない食事ですね。先生から聞きました。」 |
栄養士 |
「そうです。ここでちょっと誤解される方がいますので念を押しておきます。
腸に負担をかけないためには、消化に悪いもの、消化できないものは控えた方がいいのは言うまでもありません。
世の中で普通に言う「食物繊維」が多い食事というのは、実は、消化しづらくて、腸には負担がかかるものが多いのです。一般的な「腸の健康」と、腸閉塞を起こさないための厳密な「腸の健康」とは、違いがありますから、注意してください。
たとえば、ゴボウや堅い野菜はだめです。
こんにゃくも消化しませんからダメです。中には糸こんにゃくが腸に絡んで腸閉塞になったといった症例もあります。
豆腐はいいですが、豆は一般に控えてください。夏の枝豆というのも控えてください。胡麻もダメです。」 |
私 |
「咬むのに堅いものは基本的にダメですね?」 |
栄養士 |
「そうです。普通の食事でもちゃんとかんで食べてください。」
それから、油はダメです。油を使った調理法もダメです。
肉の脂身、テンプラ、唐揚げは控えてください。食べても少量ですね。
うどんはいいですが、ラーメンは控えてください。油ぎとぎとのカップラーメンは、ダメです。ラーメンは、醤油味系のあっさりしたものならいいですね。」 |
私 |
「豚骨ラーメン大好きなんですけど?」 |
栄養士 |
「駄目なことはおわかりですね。」 |
私 |
「はい。えーと、ドーナツも大好きなんですけど?」 |
栄養士 |
「油で揚げたパンなどは控えてください。脂肪分が高い生クリーム、ケーキやシュークリームもダメです。」 |
私 |
「ポイントとして、堅い消化しづらい食物、油・油脂の多い食物・調理法はダメというわけですね。」 |
栄養士 |
「そうです。そういうの好きだったでしょう?」 |
私 |
「はい。」 |
栄養士 |
「一つも食べるなというわけではないですが、自分の健康のためです。注意してください。もう一度あの腸閉塞の痛みをこらえるのかと思えば・・・。いいですね。頑張ってください。」 |
私 |
「・・・・・頑張ります。」 |