2004-04
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073 2004年3月20日(土) 国土情報ウェブマッピングシステム          

 下の地図をご覧ください。

 これは、東京湾岸の埋め立て地の移り変わりを示したものです。
 左は、1979年、右は1984年です。
 どこの埋め立て地かおわかりですね。


 1979年 1984年

昭和54年撮影の「国土画像情報カラー空中写真」(国土交通省)をもとに作成しました。

昭和59年撮影の「国土画像情報カラー空中写真」(国土交通省)をもとに作成しました。


 そうです、ここは千葉県浦安市舞浜、右は、1983年に開演した東京ディズニーランドです。

 国土情報ウェブマッピングシステムを利用すると、このような写真が利用できます。以下に説明します。


 1国土情報ウェブマッピングシステムのサイトの説明
 2国土画像情報
 3著作権について

※「IT素材・活用LIST」から来た方は、帰り道はこちらです。

1 国土情報ウェブマッピングシステムのサイトの説明             | このページの先頭へ |
 このサイトは、国土交通省国土計画局が、我が国の国土の状況を把握し全国総合開発計画、国土利用計画などの国土計画の策定や実施を支援するために整備している
国土情報を、ウェブサイトをとおして国民に広く提供するために開設されました。

 現在は、一応試作版ということになっています。

 国土情報は次の二つから構成されています。
  ○
国土数値情報
  ○国土画像情報

 そのうちここで利用した画像は、国土画像情報として公開されているものです。
国土数値情報の方も貴重な膨大な資料ですが、ちょっと専門的すぎて、簡単に利用というわけにはいきませんので、このページでは、国土画像情報の方を紹介します。
 ※国土情報ウェブマッピングシステムのサイトはこちらです。

2 国土画像情報                                      | このページの先頭へ |
 国土画像情報は、昭和49年度から平成2年度にかけて国土の全域をを対象に撮影された約40万枚の空撮写真を整備したものです。撮影は国土地理院が行っています。

 サイトの最初のページの真ん中あたりにある、オレンジ色のタイトル

 をクリックすると入れます。

 こういうサイトは、検索の方法がいいか悪いかによって、利用できるかどうかが左右されますが、これは、まずまずです。
 理想的には、地図検索ソフトのように、地図をクリックするとそこの写真が登場するというのが一番いいですが、1枚1枚の写真ですから、それはちょっと無理です。

 ここでは、住所を打ち込む方式が採用されています。

  • Step1都道府県名(プルダウンメニューから選択)

  • Step2市区町村名(プルダウンメニューから選択)、撮影地点の表示

  • Step3町丁名・番地等(個別入力)

 Step1、Step2は簡単にできますが、Step3はちょっと知恵がいります。

 方法は二つありますが、どちらも、そう簡単ではありません。

@ 町丁名・番地を入力する方法
 入力する町丁目・番地等は、アバウトではいけないのです。
 つまり、上のTDLの場合は、「舞浜」と入力します。時には、○○8丁目20番とか入力しないとヒットしない場合もあります。

「正確な住所を知っていないと入力できないのでは?」と思われるかもしれませんが、ここが頭の使いどころです。

 私の体験では、○○市○○(大字名など)1の1などと入力すると、だいたい正解となります。
  
 もう一つ問題があります。
 それは、一つの写真に、そこに映っているすべての住所情報が書き込まれているわけではないという点です。
 つまり、港区の例で言えば、「港区台場」はヒットしますが、「港区高輪」はヒットしません。一連の写真に写っているのに、そういう登録がしてないのです。

 したがって、ここでも工夫がいります。
 高輪の写真がほしくても、ヒットしない場合は、近くの別の地名を入力して探さなければなりません。

 幸い、写真は、1枚1枚検索するのではなく、ある地域を西から東に順に撮影した写真群を一次検索して、その中から、地図を見ながら二次検索する方法です。
 したがって、東西の直線上にある地名をどれかヒットできれば、目指す地域の写真も簡単に探せます。

 実は、舞浜の写真は、港区台場の写真と同じグループ(台場の真東が舞浜)の中のものです。
  ※台場の写真は、こちらで利用しました。(2004年3月20日記載)

A「撮影地点の表示」の地図から探す方法
 こちらは、step2の「撮影地点表示」に入って、地図上に示された○○○・・・から、ほしい撮影場所の写真を選ぶ方法です。
 ○○は、それぞれ撮影地点を示しています。
 こちらの法が簡単そうですが、、示されている地図が市町村境と川という、すごくおおざっぱなものしか情報を持っていないため、地図が得意でない人は、横に地図帳を置いて、両者を比べながら選択しなければなりません。
 こちらも、ちょっと知恵が必要です。
 
3 著作権について                                      | このページの先頭へ |
 写真の利用については、いつも著作権が問題です。
 もちろん、著作権法の教育的利用という特例がありますから、授業で使用するには何ら問題はありません。
 
 しかし、厳密に言うと、授業で使えた引用資料は、それを「授業実践事例集」などとして冊子にしたりすると、今度はもはや著作権法違反になってしまいます。もちろん、ウェブサイトに事例集を掲載してもアウトです。

 具体的に言うと、授業中に新聞を引用するのはセーフですが、それを事例集冊子にしたりウェブサイトに載せる場合は、新聞社の許可がいります。
 我が郷土の『岐阜新聞』は、申請書を出すだけでOKですが、全国紙の某A新聞は、「基本的に有料」とのことで、事実上、利用できません。

 さて、この国土情報ウェブマッピングシステムのサイト国土画像情報の場合は、その著作権問題がクリアーされているのです。

 もともと、サイトには下記のように注意書きがしてあります。(サイトから引用しました)

  • 当サイトで公開している空中写真画像を他の資料等に転載、引用される場合、「国土画像情報(カラー空中写真) 国土交通省」のように出所を明示してください。

  • 当サイトで公開している空中写真画像は、位置精度、解像度等の関係により、公共測量等の高度な精度が要求される測量等には使用することができません。

  • 当サイトで公開している空中写真画像について、上記以外の目的で利用をご希望される方は、事前に、国土交通省国土計画局総務課国土情報整備室(nsdijp@mlit.go.jp)までご連絡ください。

 国土交通省国土計画局総務課国土情報整備室にメールして確認しました。

「サイトの注意書きを読むと、個人的なウェブサイトで、写真を複写して掲載したり、加工して掲載することは、出典さえ明示すれば可能と判断できますが、それでよろしいですか。」

 これに対して、担当から、
「お問い合わせのような利用であれば問題はありません。公開にあたっては、”「国土画像情報カラー空中写真」(国土交通省)をもとに作成”等により、データの出所を表示してください。」

とのことでした。この写真については、著作権問題はOKです。
 
 そうですね、国が税金を使って進めている事業ですから、国が著作権で規制をかけるのは、「国民へのサービス」の精神にもとります。


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