質問1 卍は記号か文字か
正解 卍は地図の記号であり同時にちゃんとした文字です。
地図記号として卍は寺を表しますから、記号という答えはもちろん正解です。
では、文字なのかどうか?
ワープロの世界では、「まんじ」と打てば、一太郎でもワードでも、卍に変換されます。
実は、この卍は、ちゃんとした文字で、漢和辞典に掲載されています。
よみかた まんじ
部首 一の部(漢和辞典の一番最初に載っている部首です。この部首に属する漢字は、一はもちろん、万、与、王、百、天、可、丘、牙、玉、石、世、平、再、爽、画など、へぇーと思う字が含まれています)
画数 6(書き順まではわかりません。御存知の方は教えてください。)
意味 功徳・円満の意味。吉祥・万徳を示す。(『広辞苑』第二版補訂などより)
質問2 どのこの国の何から由来し、何の意味があったか
正解 インドのヒンドゥー教の太陽神ヴィシヌの胸の旋毛、つまりクルクル回った胸毛を示したものです
文字・記号の由来としては、太陽が光を放っている状態を象形化したものとも考えられますが、古代インドのヒンドゥー教では、太陽神ヴィシヌの胸部の旋毛を示すものとされていました。古代インド仏教でも、仏陀の胸や足の裏に現れる瑞相とされ、同じくインドの宗教であるジャイナ教でも使用されています。
インドのサンスクリット語では、卍はスヴァスティカといい、「幸福な」「吉瑞のある」という意味になっています。
実は、卍には、右に示したように、二つの種類があります。
普通の日本での卍は、中心から周囲へ左へ旋回したもので左旋といい、反対に、右へ旋回したものは、右旋といわれます。
右旋を45度傾けると、ヒトラーのナチス党の鍵十字(ハーケンクロイツ)となります。ナチス党の党章は、インドとは関係のないものです。
右旋・左旋は中国や日本ではその意義に区別なく仏教を示すものとして使われていますが、ヒンドゥー教やチベット仏教では、左旋・右旋に区別があるそうです。(『平凡社世界大百科事典』などより)
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