現代日本経済の諸相7 |
<解説編> |
このページは、各新聞といくつかの参考文献をもとに記述しました。その一覧は、ページの一番下にあります。
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問題に書いたことをもう一度復習します。
なんと、大トロは、20,000円から30,000円の価格でないと元は取れないとのことです。とんでもないお寿司になります。 |
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2013年1月の競り値更新、1億5540万円(重量222kg、1キロあたり70万円)については、次のページで解説しています。→クイズ現代社会513「競り値更新2013年、漁師の方の取り分は?」 |
実は、この初競りには、もう一つのドラマがありました。 |
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11年間最高競り値を保持してきた大間としては、2011年に戸井にその座を明け渡してしまったわけですから、何とか奪取したいと思うのは当然です。
星野さんは、マグロをはじめとする日本の水産資源消費について、次のように警告しています。 |
東京築地の中央卸売市場といえば、日本を代表する卸売市場です。
築地中央市場は、1935(昭和10)年に開場して、今日まで、76年あまりの歴史があります。施設の老朽化やトラック輸送に向いていない(当初は鉄道・船舶輸送を前提に建設された)構造から限界が指摘されており、現在の約23haの広さの2倍となる、40ha規模を持つ豊洲の新市場が計画されています。 |
写真17-01 隅田川の対岸から見た築地市場 (撮影日 11/08/09) |
開業当時は海から船による搬出入が多かったのですが、今はほとんどありません。船便は1日に1・2隻とのことです。 |
写真17-02 築地市場の生鮮食品積み出し場 (撮影日 11/08/09) |
正確には、買荷保管所といい、卸売業者や小売業者などの買い手に渡った荷物を積み出しするまでの保管場所です。昔は、「潮待茶屋」と呼ばれました。小売店などが自動車を持っていない時代は、市場の自動車で配達しましたが、今は運送業者が配達したり、荷主が自動車で取りに来ます。 |
写真17-03 築地市場の案内地図です (撮影日 11/08/09) |
左下が築地4丁目の交差点です。下中央に正門があります。 |
写真17-04・05 案内板 左は築地の歴史 右は水爆マグロについて (撮影日 11/08/09) |
左:この土地は、江戸時代に寛政の改革を行った老中松平定信が、引退後屋敷地を賜った場所で、浴恩園と名付けられた庭園があったところです。明治維新後、海軍省用地となり、初代の海軍兵学校(のちに広島県江田島へ移設)などが建設されました。 |
写真17-06・07 青果部と鮮魚部 (撮影日 11/08/09) |
青果部・鮮魚部とも、写真の右手がセリを行うエリアで、9時以降も一般人は立ち入り禁止です。 |
写真17-08・09 青果部の左:桃とマンゴー、右:松茸 いずれも安い価格です。 (撮影日 11/08/09) |
近くに住んでいる方なら、こんな安くて新鮮な市場はありません。ただし、場内市場は、専門業者との取引が終わる10時過ぎには閉店となってしまいます。一般人が購入できるのは、9時から1時間かせいぜい2時間ぐらいの時間帯です。 |
写真17-10・11 左:場内ではこの車が主役です 右:この機械は何でしょうか? (撮影日 11/08/09) |
写真17-12・13 左:氷の販売機でした 右:氷の価格です (撮影日 11/08/09) |
氷は鮮魚部の必需品です。 |
写真17-14・15 左:鮮魚店の帳場 右:鮮魚店には2種類の水道配管が来ています (撮影日 11/08/09) |
左:各店の帳場を預かるのは、その店の女将さんか娘さんだそうです。 |
築地といえば、マグロです。場内に店を構える700店のうち、150店がマグロ専門店です。 |
写真17-16・17・18・19 いろいろな方法で冷凍マグロが解体されていきます (撮影日 11/08/09) |
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左上の写真では、まぐろが縦に2分の1、さらに4分の1に解体されtれいます。 |
写真17-20 買い手の注文通りに成形された冷凍マグロ (撮影日 11/08/09) |
現代の冷凍マグロは、マイナス60度以下で冷結されています |
写真17-21・22 いろいろな種類の包丁と大きな砥石での包丁研ぎ (撮影日 11/08/09) |
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大きなマグロをおろす時は、刀身が150cmの包丁が使われるそうです。包丁というよりは刀、いやそれ以上です。 |
写真17-23・24 生マグロがいろいろな形で商品となります (撮影日 11/08/09) |
左は、大トロ・中トロに、目玉(手前の濃い赤色の肉)です。 右は、カマ・尾の身・ほほ・トロブツです。 |
写真17-25・26 私たちは右の写真の手前左のマグロを買いました (撮影日 11/08/09) |
私たちは、今日の市場に入荷した生(冷凍ではない)のマグロを買うことにしました。
もう、10時半を過ぎています。
ということで、とても大きなマグロを、1,500円で購入し、発泡スチロールの箱に、氷をたっぷり入れてもらって、ご機嫌で帰りました。 |
場外市場もなかなかの面白さです。ガイドさんは慣れたもので、興味深いところに立ち寄ってくれます。 |
写真17-27・28 こんなお店もあります 左:牛丼の吉野屋1号店です。右:紀文総本店です。(撮影日 11/08/09) |
写真17-29・30 左手前:海苔屋さん 左奥:鰹節屋さん 右:包丁屋さん (撮影日 11/08/09) |
海苔屋さんでは、全国の海苔の生産状況の講義を受けました。鰹節屋さんでは、鰹節の削り方、刃の具合の教えてもらい、今年の正月の鰹節削りに生かして大成功となりました。 |
写真17-31・32 これは何かわかりますか?たい焼きならぬ、マグロ焼きです (撮影日 11/08/09) |
いいですね、築地市場巡り。もう一度行ってみたいです。 |
築地を訪問したついでに、昭和時代の「遺跡」、勝鬨橋に行ってきました。 |
写真17-33 隅田川の対岸から見た勝鬨橋 (撮影日 11/08/09) |
昔は、大型船が通るたびに、中央部が跳ね上がっていましたが、1970(昭和45)年11月25日を最後に、閉じたままとなりました。 |
写真17-34・35 跳ね橋の中央部分です (撮影日 11/08/09) |
写真17-36・37 橋の西詰めに資料館があります (撮影日 11/08/09) |
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左:「かちどき 橋の資料館」です。中には、勝鬨橋の資料をはじめ、地域の紹介がなされています。 |
【大間産マグロの初競り値、新記録 参考文献一覧】
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