| 小さい写真群にもどる | | 前の写真へ | | 次の写真へ |
名鉄揖斐線・廃線物語 叙情的写真集10 
 モ510 −黒野検査場−
黒野駅(撮影日 04/12/31)
 

 今は駅の業務を行っている元運転手さんがモ510形について、語ってくれました。

「モ510形は揖斐線の花形だったんですね。」

元運転手

「そうそう。今は、モーターがいつ止まるかわからないあぶない状態だけど、私が高校出て就職したばかりの昭和50年代はまだまだよく走った。」

「今は、急行といっても、黒野と忠節の間にある揖斐線の11の駅のうち、近ノ島と旦ノ島とたった二つを飛ばすだけの情けない急行ですものね。」

元運転手

「あのころは、忠節出ると、尻毛・北方千歳町・美濃北方・政田と4つ止まるだけだったから、17分40秒で走った。」
  (ちなみに、現在では、忠節−黒野間は最も早い電車でも23分かかります。)

 花形電車だったモ510形も、1987(昭和62)年に現在も活躍しているモ770形が登場し、さらに、1997(平成9)年にモ780形がデビューすると主役の座を明け渡しました。
 この間、1988年にはモ511とモ515が廃車となりました。
 それでも、しばらくは、朝にはモ510形「3重連」が走るなど、まだまだ頑張っていました。
 
 しかし、1998年モ780形が現在と同じ7両配備となってからは、活躍の場は失われました。2000年にはモ512が廃車となり(のち美濃町駅に保存)、それ以後残ったモ513とモ514は、予備車兼イベント用の団体電車として余生を過ごす形となりました。
 通常は、モ770形とモ780形がすべて出動したあと、黒野駅の待避線に、留守番しているモ513・モ514の姿が見られました。

 写真は、雪の日の朝、定期検査を受けるために検査場に移動しているモ513。

| 小さい写真群にもどる | | 前の写真へ | | 次の写真へ |