現物教材 日本史4

原始・古代008 容積を理解するためのセット                     |現物教材:目次:日本史 |

 授業に登場する現物は、何も歴史的遺物とは限りません。この「容積を理解するセット」は、他の諸先生方の「現物紹介サイト」には登場しない、私独特の発想のものです。

 授業において度量衡(長さ・容積・重さ)を理解することは、その時代の事象を深く理解するためには不可欠の要素です。そのためには、「現物」が不可欠というわけです。

 たとえば、中程度の学力の生徒諸君に、「
江戸時代に使う領地「100万石という場合の、石というのは、何の単位か?」というのは、立派にクイズとして成立します。これを容積と答えることができる生徒は、何も教えていない中学校段階の知識だけでは、三分の一もいません。

 1合×10=1升 1升×10=1斗  1斗×10=1石
 1合=180ml  1升=1.8g 10斗=18g 1石=180g

 という日本の容積の基本を理解させるには、升や、瓶や、缶が大きな効果を発揮します。一升と言ってもピント来なくても、1合瓶、1升瓶はほとんどの生徒が知っています。1斗缶もそうです。残念ながら「1石缶」はありませんので、無理ですが、これだけ実物があると、説明の効果は非常に大きなものとなります。

 ※実際の授業の展開例は、日本史クイズ江戸時代編

   「天明の大飢饉の時の南部八戸藩の一人あたりの米の量は?」


近代010 太平洋戦争期の軍艦模型セット                       |現物教材:目次:日本史 |

 歴史の授業の中では、あまり芳しいことではないかもしれませんが、人と人、国と国との戦いは重要なテーマです。その中では、戦争の帰趨を決める原因となった武器も、時には重要なテーマとなります。

 第一次世界大戦のあまりにも大きな戦禍の結果、先進諸国は、戦争を回避する道として、人類の歴史始まって以来初めて、世界的な「軍備縮小」を進めます。具体的には、当時の「世界を支配するための道具」であった海軍力に関して、二つの軍縮条約を結んで、各国の保有軍艦の量を制限し、また、一定期間その建造を中止しました。

 このことがどのような意味を持つかについては、日本史クイズ「軍縮条約時代が終わったあとどうなったか」を参照してください。

 左のプラモデルは、1922年のワシントン海軍軍縮条約と1930年のロンドン海軍軍縮条約に登場する、「戦艦」・「航空母艦」・「大型巡洋艦」等の艦種を、授業で理解させるためのネタです。

 上段は上から、第二次大戦中に完成したアメリカ戦艦「ニュージャージ」、日本の巡洋戦艦「比叡」、航空母艦「加賀」。
 下段は、戦艦「大和」(宇宙戦艦ではありません)、潜水艦、大型巡洋艦(重巡)「鈴谷」、駆逐艦「雪風」です。

 プラモデルの軍艦や軍用機は、私たちかもしくはその上の世代にとっては、その製作に一定以上の心血を注ぐことが、小学生時代は必須の「実技」でした。しかし、40歳以下の世代からは、急速に縁遠くなっていってしまい、今の子どもたちには、もはや絶滅種です。

 町にはプラモデルやさん自体が少なくなり、さらに、軍用機や軍艦や戦車をたくさん置いているところは、マニアの店、よほどの専門店だけとなってしまいました。
 我が町には、幸い、生き残っている?いい店があって、ひととおりの品は手に入ります。
 ※ホビーショップタムタム本店
  岐南町の国道の21号線の高架脇
  058−240−1212
 
 上の写真は、700分の1のいわゆる「ウォーターラインシリーズ」(静岡県の複数の模型会社が同じ規格で作っている軍艦模型)のいくつかです。写真の大小8隻の軍艦模型の価格の総額は、01年11月段階で1万5千円ほどとそこそこの値段です。しかし、色を塗ったりいろいろ細工をしたり、作成に費やす時間は・・・、まあ、趣味の世界です。