2009-03
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111 2009年4月11日(土)転勤、パソコン購入、そして春の映画は「おくりびと」    

 4月になって、学校は新しい年度迎えました。まずは転勤の話題です。 
 この4月から新しい職場に移りました。2007(平成19)年4月に、7年間の教育委員会事務局勤務を終えて、学校現場に戻ったのですが、僅か2年間で、また学校を離れて、教育委員会事務局に戻ることになりました。今度は研修部門や情報教育部門の担当です。
 生徒諸君の顔が直接には見えないことや勤務場所にグランドも体育館もないことは、かなり精神的に苦痛ですが、与えられた使命を全うする前向きな心を持って、職務に励みたいと思います。
 
 二つ目の話題はパソコンの買い換えです。
 この3月にパソコンを買い換えました。これまで使っていたパソコンは、「
NEC VL570/6」で、2003年9月に買ったものです。5年半使いましたから、そろそろ買い換え時と最終的には判断しました。
 しかし、実は、私自身は買い換えを迷っていました。理由は二つあります。
 ひとつは、パソコンを買い換えるか、デジカメを買い換えるか迷ったからです。これについては、カメラで凝り出すと、とてつもない時間と資金が必要となるという危惧から、1眼レフデジカメへののめり込みをあきらめました。
 もうひとつは、この4月から我が家の家計において大幅な収入減少が見込まれるからです。
 減少する理由も二つあります。
 ひとつは、これまで勤務していた学校が定時制通信制の学校だったので、勤務時間が不規則になる等の理由で、「定通手当」をもらっていました。1年間の総額は、35万あまりになります。それがそっくりなくなります。
 さらに、かてて加えて悪いことに、岐阜県では、財政難を理由に、この4月から県職員(事務職も教育職も警察官も)の給料がカットとなることが決まっており、夫婦ともその対象となっている我が家では、家計がかなりの打撃を受けることは間違いないからです。細かな金額ははっきりしませんが、こちらの方だけでも二人で50万円以上の減額となります。あわせると、あまりいいたくないですが、100万円に達する収入源となりそうです。(-_-;)情けない限りです。
 そのため、私の方からは妻に向かって、「パソコンを買いたい。」とはいえませんでした。

 では、なぜ、購入が実現したのか?
 3月になって妻が思いがけないことを言ったのです。

「パソコンほしいの?4月から給料が下がるから、たくさんもらえる今のうちにパソコン買おうか?

 「えっえっ」

 
 そうですね。そういう考え方もありますね。お金があるうちに使っておく。何か、おなかの調子が悪くなるのがわかっているから今のうちにたくさん食べておこうという発想と、あまり変わらない気がしますが、お金を出してもらえるのなら、ラッキーです。幸せな考え方です。

 購入したのは、
SOTECのS502A5B20W1です。価格は、10万9800円でした。 

 

 データを移送中の新旧パソコン。左は古い「NEC」右は新しい「SOTEC」。
 データの移送は、「VISTAへGo」という名前のBELKIN社製のデータ引っ越しツールを使いました。これにより、電子メールの設定・住所録、インターネットのお気に入りの設定などは、簡単に移すことができました。
 


 ところが、問題も生じました。
 4月2日から新PCの設定作業を始めたのですが、 いつもひやひやさせられる周辺機器のドライバーとこれまで使用していたソフトウエアーのインストールが、やはり「問題なし」ではすみませんでした。
 まず、プリンタードライバーのインストールで躓きました。
 CanonのLBP−1210のディスクからはインストールができず、キャノンのサイトからWindows Vista用のドライバーをダウンロードしてやることになりました。
 ところが、先に無理に古いディスクを使ってインストールしようとした際に何かトラブルが生じ、私にとっては今まで経験したことがない、「ローカル印刷用プリンタスプーラが起動していません」という謎のメッセージが出て、新しいプリンタ・ドライバを受け付けなくなってしまいました。
 職場の専門家たちにも相談して再挑戦しましたが、何か私がよほどまずい措置を勝手にしてしまったらしく、結局何ともなりませんでした。仕方なく、よくあることですが、パソコンを初期化するための「リカバリ」をする羽目になってしまいました。結果的には、もともと購入したパソコンの最初の状態が、ハードディスクを(C)ドライブと(D)ドライブに分けているタイプだったので、Windowsが入っている(C)ドライブだけをリカバリして、あっという間に回復できました。
 2回目はちゃんと手順を確かめてやりましたので、簡単にうまくいきました。自分勝手にやらないことが、肝心です。

 次は、大事な大事なソフトウエア、IBMホームページビルダーのインストールで問題が生じました。
 そもそもこのソフトを購入したのは、なんと2001年で、最初は「
ホームページビルダー2001」でした。それから、「ホームページビルダーversion6.5 バージョンアップ版」をインストールして、長く、本当に長く使ってきました。
 今回、PCの買い換えを潮時に、一挙にバージョンを上げて、現在発売中の「
ホームページビルダーversion13 バージョンアップ版」を購入しました。
 しかし、これが間違いの元でした。
 新しいPCのVistaで「version13 バージョンアップ版」を使うには、最初の「2001版」をインストールして、その上にバージョンアップ版をインストールしなければなりません。
 話の筋がおわかりですね。
 2001年のソフトウエアを、Vistaが受け入れてくれるか?不安は的中しました。「2001版」のVistaへのインストールは失敗し、結局、「version13 バージョンアップ版」も「宝の持ち腐れ」となりました。

 では、どうやってこのページを作ってアップロードしたのか?
 「このやろー」と思いつつ、もういちど電気屋さんへ行って、 バージョンアップ版ではない「
ホームページビルダーversion13」を買ったのです。これならインストールに何の問題もありません。おかげで、このホームページビルダーのためだけに、結局、2万円を費やしてしまいました。(開封したものの無駄になった「ホームページビルダーversion13 バージョンアップ版」は、未だに私の手元にあります。近場の方で、ご入用の方は、遠慮なく申し出てください。差し上げます。)

 作業を始めてから9日目の、今日4月12日現在、まだ複数のソフトウエアのインストールが残っています。「カシミール」・「スーパーハイマップ」・「マクロメディアフラッシュ」・「NASA World Wind」・「ラベルマイティ」・「Google earth」・「今昔地図」・・・。このうち、「ラベルマイティ」は、すでにインストールに失敗しています。
 「完全な移行」ができるのは、いつのことやら、また、あといくらかかるやら。(+_+) 



 さて最後は、この春に見た映画の感想です。妻や子どもたちと3本みました。

「ドラえもん/新のび太の宇宙開拓史」
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト
 また途中で寝た。だんだんドラえもんにつきあえなくなっている。
妻(52歳)  去年の緑の巨人伝の方がおもしろかった。
3男D(19歳) ★★★  手放しでおもしろい。

 今年は、西部開拓史ならぬ、宇宙開拓史でした。「活劇」ではありましたが、妻の感想のように、昨年の「緑の巨人」の環境問題のような、「大人が考えさせられる映画」ではありませんでした。まあ、ドラえもんにそこまで期待するのは、お門違いかもしれませんが。

「米沢守の事件簿」(映画「相棒」からの派生版)
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト
★★  昨年の「相棒劇場版」よりすっきりした筋です。夫婦の思い等含蓄があっていい。
妻(52歳) ★★★  いいお話でした。わかりやすくていいです。

 相棒の脇役、鑑識課の米沢守さんが主役のいわば本編からの派生版です。昨年の「相棒劇場版ー絶体絶命東京シティマラソン 42.195km」は、政治問題と絡んだりして、ちょっと舞台が大きくなりすぎて、本来の「相棒」とは違和感がありました。
 しかし、こちらの方は、もっとわかりやすい「刑事物」で、意外性もあって、なかなかおもしろかったです。TVの2時間ドラマよりは良質でした。
妻と私で「★★+★★★」ですから、これも、DVDレンタル開始の時はお薦めです。
「おくりびと」
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト
★★★  さすがアカデミー賞。様式美、命、そして山形県庄内地方。この三つで成功。
妻(52歳) ★★★  舞台が山形県庄内としたのが、よかった。

 アカデミー賞外国映画賞を獲得し、世間の評価もほぼ固まっている作品ですので、今更という感じですが、あえて感想を書きます。
 上にも書いたように、この映画の高い評価の要因は、様式美、命、そして山形庄内地方を舞台としたことだと思います。

 第一の様式美ですが、これは、たぶん外国人にもっともわかりやすく感動を与えたものだと思います。死体を清め、死に装束を着せる納棺師の所作は、いかにも日本的な美しさを持っています。なんと「凛々しい」ことと、感動してしまいます。これは長く培われてきた日本の伝統文化です。

 第二の命には二つの内容があります。
 ひとつは来世観です。火葬場の職員役の笹野高史が言う台詞、「また会おうのー」は、「死は来世への門」という考えと並んで、亡くなった人と来世でまたあえるという思わず心を癒してくれる名台詞です。
 もう一つは、命のリレーです。人間から死の恐怖を和らげてくれる要素は、一つは非現実的な来世観であり、もう一つは、自分の命が次々とリレーされていくという現実的な安心感です。この映画では、一つの小石を通して見事にそれを表現しています。
 
 第三は山形県庄内地方の持つ独特の雰囲気です。すでに、藤沢周平原作の映画化、『たそがれ清兵衛』
『隠し剣鬼の爪』などで定番となっている山形県庄内地方の独特のやわらかい方言は、雪景色と重なって、何ともいえない美しく温かな世界を醸し出しています。雪景色なのに温かいとは一見矛盾していますが、外の雪景色があればこそ、心の温かさがより鮮烈に描かれます。
 また、遠くの山々、鳥海山でしょうか、これが時々映像として登場し、まるでサブリミナル効果のように、威厳を感じさせています。

 以上、言わずもがなの映画評ですが、まだごらんになっていない方は、是非映画館へ。まだ間に合います。
 


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