2008-02
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106 2008年  6月01 日(日) 春の映画シリーズの最後は最後は映画「最高の人生の見つけ方」     

 先週は東京出張でした。残念ながら3日のうち1日半が雨で、いい場所の「研修」(見学)はあまりできませんでした。雨の東京は、海から冷たい風が吹き込んでとても寒く、4月の気候でした。 

 今年はどこへ行っても、神頼みです。これは東京の守り神(江戸総鎮守)の神田明神です。かの有名な平将門を祀った神社です。ここでも、500円奮発して3人の息子達全員の武運長久(各種試験合格)を祈りました。


 そこで、今日は久々に、映画鑑賞記です。
 実はこの春は、息子達が自立していったのにともなって、夫婦2人だけで映画を見ることが増えました。そのため、見た本数の合計も結構なものになりました。
 以下、妻及び同行者の映画評です。
「ドラえもん/のび太と緑の巨人伝」
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(3点満点)
コ  メ  ン  ト
 いい話だったが、絵も声優も代わって、ドラえもんとは思えなかった。途中で寝た。
妻(51歳) ★★  宮崎作品ならともかく、ドラえもんでは、ストーリーにちょっと違和感がある。
3男D(18歳) ★★★  ストーリーがすごい。

 ストーリーは環境問題をとらえた「大作」でしたが、ドラえもんの絵も声優も代わってしまっていて、昔の面影はありません。昔とは異質なドラえもんです。

「名探偵コナン/旋律の楽譜(フルスコア)」
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト
★★★  毎回毎回手堅く楽しめます。アメージング・グレースが感動です。
妻(51歳) ★★  ちょっと凝りすぎですね。
長男K(21歳) ★★  だんだんマンネリになってきた。

 実はわが家は家族全員「名探偵コナン」ファンで、映画作品はすべて映画館で見ています。今度の作品もいかにもコナンらしく科学的で手堅い作品となっています。DVDレンタル開始の時はお薦めです。

「相棒ー劇場版−絶体絶命 42.195km 東京ビッグシティ・マラソン」
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト
★★  いつもながらいいテンポだったが、政治問題を扱うのは、ちょっと無理があった。
妻(51歳) ★★★  TVもい映画もいい。

 これまたTVからの大ファンで楽しみにしていた劇場版でした。しかし、冒頭の農村を装甲車が走るシーンから、ちょっと違和感がありました。娯楽映画に政治が飛び出てくると、ちょっと無理があります。でも、妻と私で「★★+★★★」ですから、これも、DVDレンタル開始の時はお薦めです。

「クローバー フィールド Hakaisha」
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(3点満点)
コ  メ  ン  ト
★★★  これはこれはなかなかはらはらどきどきの作品です。アイデア勝ちです。
妻(51歳)  こんな怖くて気持ち悪い映画はダメ。
 この映画の大成功の要因は、登場人物の一人がハンディ・カメラで映した映像(VTR)が後で回収されて再生されたという設定です。よく分からない怪物がニュー・ヨークを襲いますが、日本映画のゴジラ的なアングルは全くなく、ただひたすら臨場感を追究した作品です。これはこれでスリリングな90分間でした。
 90分?、ええ、最近の作品としては短いのです。
 ですが、これで十分です。この作品を2時間以上も鑑賞したら、きっと倒れます。
 ハンディ・カメラでの映像ですから、くるくる回ります。
 私たちは大阪の難波の映画館で見たのですが、ゴールデン・ウィーク中だったので満員でした。このため、このくるくる回る映画をなんと、最前列で見てしまいました。目線があちこちに飛び、本当にしんどかったです。吐き気をもよおす寸前でした。(--;)
 それでも、私は、「★★★」です。妻はもちろん怖い映画は嫌いですから、「0点」です。そのぐらい怖くてスリリングなのです。これまた、DVDレンタル開始の時はお薦めです。
 ところで、この映画の題名、「
clover field」というのは、どういう意味なんでしょう?いろいろ調べても今一分かりません。知っている方がいたら教えてください。


   そして、この土日に見たのが、ジャック・ニコルソンモーガン・フリーマン主演の「最高の人生の見つけ方」です。
「最高の人生の見つけ方」
お薦め人 お薦め度
(3点満点)
コ  メ  ン  ト
★★★  「棺桶リスト」か、いいアイデアですね。泣かせますね。家族って大事です。
妻(51歳) ★★★  こういう怖くなくて幸せになれる映画がいい。
映画「最高の人生の見つけ方」の公式サイトはこちらです。http://wwws.warnerbros.co.jp/bucketlist/

 やっと私と妻の意見が一致して、合計「★★★+★★★」の満点となりました。それでようやく、まとめて映画鑑賞記を書く気にさせました。

 この作品は、大富豪のコールジャック・ニコルソン)と家族のために44年間まじめに自動車修理工を続けてきたカーターモーガン・フリーマン)が、2人とも癌でく余命半年と宣告された立場で、病院の同じ病室(2人部屋)で出会うと言うところから始まります。
 やがて
カーターが昔大学生時代に教授から提案されたという、Bucket Listを書きます。これがこの映画の原題、「The Bucket List」です。Bucketは、「棺桶」です。つまり、原題名は直訳すると、「棺桶リスト」です。死ぬまでにこの世でやっておきたいこと一覧、という意味です。

 若い頃なら「人生で成し遂げたい野望リスト」となるでしょうが、余命6ヶ月の老人にとっては、「死ぬまでにやっておきたいことリスト」となります。最初にこれを書いた
カーターは、内省的で本来は歴史学者志望だった実直な修理工でありリストに、
 ・witness something truely majestic(荘厳な景色を見る)
 ・Help a complete stranger for the good(見ず知らずの人に親切にする)
等と記入します。

 
カーターのメモを見た富豪のコールは、
 ・Kiss the most beautiful girl in the world(世界で一番の美女にキスをする)
 ・skydiving(スカイダイビング)
 ・get a tatto(入れ墨を入れる)
 などと
カーターとは違ったもっと具体的な欲望を記入します。

 さて、薬で小康状態を得た2人は、
コールのあり余る財産を投じて、やり残したことをやるため世界に旅に出ます。
 果たして、彼らの人生の最後を満たすものは何だったのでしょうか・・・・。

 日本では、かの黒澤明監督の『
生きる』(主演は癌で死期を宣告された市役所の課長を演じる志村喬)が有名です。『生きる』も『最高の人生の見つけ方』も泣かせます。しかし、前者がいわば切なさで迫るのに対して、この映画は、暖かさがテーマになっています。

 「
Kiss the most beautiful girl in the world(世界で一番の美女にキスをする)」が大事なキーワードですが、これは最後になって、「そういうことだったんですね」と気が付かされます。

「きみの52歳の誕生日の前日にいい映画を見た・・、と思う。」

「うん、いい映画だった。あなたがバケット・リストを書くはめになったら、どうする。」

「1番は、酒池肉林・・・・。」

「こらっ」

コールジャック・ニコルソン)が『じじいの3箇条』と題して言っていた。
1 トイレは頻繁に   2 勃つうちは使え   3 屁は止められん」

 何に感謝して生きるか?
 自分の人生に意味を見つけることは、一見難しそうで、それでいて実は簡単なことかもしれません。そう教えてくれる映画です。


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