2007-03
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101 2007年5月27日(日)すごいです。「長崎大学付属図書館幕末明治期日本古写真DB」     

 長崎大学付属図書館幕末明治期日本古写真メタデータ・データベース(以下「長崎大学図書館DB」と省略)は、幕末期から明治時代における各地の写真を集めたすごいデータベースです。いろいろな写真が収蔵されています。

 たとえば、まずは次の写真のような、日本史の教科書にも載っている有名な写真です。

「占拠された長州藩前田御茶屋低台場」
 これは、1864年の馬関戦争(四国艦隊下関砲撃事件)の際に、イギリス軍が長州藩前田御茶屋の低台地にある砲台を占拠した様子を写した写真です。

長崎大学付属図書館幕末明治期日本古写真メタデータ・データベース」から許可を得て掲載しました。

 上の写真は、この戦争に従軍したイギリスの新聞社「イラストレイテッド・ロンドン・ニュース」(The Illustrated London News)の特派員・フェリス・ベアト(Felice Beato)によって撮影されました。
 論文等にまた授業の説明資料に、実に貴重な写真です。

 また、「長崎大学図書館DB」には、上のような大事件の写真以外にも、次のような何でもない風景や人物の写真がたくさん収蔵されています。 

「柳橋と両国橋」
 これは、撮影された時期は不詳ですが、東京の神田川が隅田川に注ぐ河口部分にある柳橋と、隅田川にかかる両国橋を写したものです。

長崎大学付属図書館幕末明治期日本古写真メタデータ・データベース」から許可を得て掲載しました。

 上の様な何でもない風景の写真でも、以下の様に、現代の風景と重ね合わせると、また面白みも出てきます。 

 現在の柳橋の北側から両国橋方面を撮影。緑の橋が柳橋、左手奥の赤い橋が両国橋。
【撮影日 07/05/25 以下の3枚も同じ】

 柳橋の上から赤い両国橋を撮影。

 隅田川の東岸から、神田川河口、柳橋を撮影。赤い橋は両国橋。

 神田川河口と柳橋のアップ。


 さてこの「長崎大学図書館DB」 の所蔵写真ですが、著作権は同図書館が持っています。したがって、同図書館に正式な手続きで許可を申請すれば、複写等の利用ができます。

  1. 出版物等に利用する際は、掲載料等を納める必要があります。

  2. 私のように個人のウェブ上において非営利目的で利用する場合は、申請をして許可を受けさえすれば、あとは出典を明示するだけで掲載できます。

 以下は私が実際に申請したときの書類です。(個人情報は消してあります)   

○利用許可願い  word file


○利用許可願い  pdf file

「長崎大学付属図書館DB」の「利用方法について」のページにある、許可申請書のワードファイルに、私が記入したものです。(個人情報は消してあります。また、メールで送りますから、印鑑は不必要です。)

 
 図書館側の仕事に都合にもよりますが、1週間から10日間ほどで「
長崎大学付属図書館貴重図書利用許可」が文書で送られてきます。
 あとは、写真を掲載したHPを作成し、その
URLをメールで報告するだけです。

 ちゃんと許可を申請して、貴重な資料をいろいろなところで活用できれば、長崎大学付属図書館のご苦労もより意味のあるものとなるでしょう。是非利用したいものです。 


【追伸】 2007年6月29日記述
 長崎大学付属図書館へ、1回目の利用許可申請のあとも、何回も追加申請を行い、さらに、電話でもいろいろうかがいました。お陰様で、わが未来航路を「教育に役立つサイト」と認定いただき、次のようなありがたい措置を取っていただきました。

今後貴HPでの古写真のご利用については、特に申請を要しません。現在ご連絡の写真以外を追加利用される場合は、メールにてご連絡をいただくだけで結構です。(「HP更新しました」のような、一般的なお知らせメールでもかまいません。)

 申請を処理される側の手間も大変でしょうから、これは、お互いにとって有益な措置です。大変柔軟な考え方をされた長崎大学付属図書館に拍手です。 


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