2007-01
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099 2007年4月15日(日)  それぞれの春 2007 引っ越し・転勤・新しい学校   

2007年の初めての日記を、4月になってから書くというのは、いかにも情けないですが、教員は、4月が年度初めということで、お許しをいただきたいと思います。

 春は、人事異動、引っ越しなど人々の生活環境が大きく変わる季節です。
 わが家もご多分に漏れず、3人の環境が変わりました。


 まず、長男Kです。
 この2007年3月に大学を無事卒業し、4年間の一人暮らしを終えて家に帰ってきました。
 ただし、志望した教員採用試験は、昨年夏残念ながら不合格となって、失意の帰郷となりました。

 しかし、この春からは、運良く、隣接市の中学校の常勤講師に採用され、4月から、とにかく「先生」になりました。
 本当は小学校の教員志望ですが、「臨時雇い」の身としては、わがままは言ってはおられません。
 

 長男Kは、大学では教育学部に属し、私と同じ日本史を学びました。
 父親としては、跡を継いで同じ高校の教員となるのかと思っていましたが、昨年の今頃、「高校の先生は面白くない。結局受験勉強をしているだけ。小学校の方が面白い。」といいだし、敢えて小学校教員の免許を取るためにたくさん科目を修得し、教員採用試験も小学校教員をうけました。

 教員としてどの校種を選ぶかは、教員以外の方から見ると、そう大きな違いはないように思えます。
 しかし、同じ教員同士では、小学校と中学校と高校とでは大きな違いがあると自覚しています。そのどれを選ぶかは、大げさに言えばその人の人生観そのもので、妥協の余地は少ないものです。

 変なたとえですが、1970年代から20年以上に渡って、新左翼運動集団の中で、中核派と革マル派が、熾烈な内ゲバを展開したのは記憶に残っているところです。同じ方向性を持った人間同士で、少し違ったグループというのは、相手の存在が許せないものだというのは、どこのグループでも同じなのかもしれません。
 最近、小中高の連携という言葉がよく言われますが、とりわけ、中高の先生方がお互いに理解し合うのが難しいのは、上記のことと同じ原理が働いているのかもしれません。

 長男Kの選択については、最初は、父親として、「なんでじゃ」と思いましたが、すぐに思い直しました。
 「高校は面白くない。」といわれては仕方ありません。また、父と同じ教科の同じ校種の教員、つまり2代目となる気苦労も本人は感じていたのかもしれません。

K

「ところで、中学校の最初の授業では、地理・歴史・公民のそれぞれで、この教科を学ぶ意義をなんと教えたらいいだろうか。」

「おいおい、そんな質問をいきなりするなよ。そういうのは、いろいろ悩んで考えていくものだ。最初の授業で自分の教科の意義を説明しない教員は愚か者。そこに気が付いたのは非常のよろしい。
 しかし、それを大先輩にいきなり聞くのは、手品師に無遠慮に手品のタネを聞くようなものだ。」

 
 まだまだ、これから修行が続きます。 


 長男Kが自宅から通勤するため、そのあおりを食って?、次男Yが愛知県長久手町の大学の近くにアパートを借りて一人暮らしをはじめました。
 もともと、通学時間往復3時間半という過酷な状況でしたので、1年生の時からアパート住まいも考えましたが、親としては、2人に仕送りというのはちょっとしんどく、次男には我慢してもらっていました。
 地下鉄東山線藤が丘駅から、リニモに乗って一つ目の駅と二つ目の駅の間の丘陵地が、彼の新しいアジトになりました。

 次男Yのアパートの近くを走るリニモ。「はなみずきどおり」駅・「杁ケ池公園」駅間の車内から。


 さて、私はといいますと、この4月の異動で、7年ぶりに学校現場に戻りました。

この「未来航路」を書いている間中、学校現場を離れていた勘定です。
今までも断ってきましたが、これまでここに書いてきた授業実践は、現在進行形のものではなく、すべて過去のものや、過去の例にしたがって新しい素材を料理するとこうなるはずという視点から書いてきました。


 新しい学校は、昼間・夜間3部制の定時制と、通信制が併置された、新しいタイプの学校です。定時制は、朝10時半過ぎから、夜9時15分まで10時間の授業を開いています。通信制は、日曜日のスクーリングとレポート提出により卒業を目指します。
 つまり、土曜日と日曜日の夜を除いて、入れ替わり立ち替わり生徒がやってきます。
 キャッチフレーズは、「いつでも・だれでも、・元気に・いろいろ学べる」です。
 
 苦労も人一倍、そして感動も満杯。きっとそういう1年になるはずです。



 校舎と体育館。一番後の高い建物は、学校の校舎ではありません。単なる近くのマンションです。

 この妙な木製のものは何かというと、昨日、土曜大工で作った職場専用の収納「家具」です。
 職場が変わるたびに、扱う書類の量、そしてそれを収納するキャビネット等、なかなか自分の思い通りにはならず、執務に不自由を来たし、また時にはやる気が薄れるものです。

 パソコンもそうです。
 昨年度は県の職員としては最新鋭の機種を割り当てられ、windowsもXpで幸運な年でした。しかし、今年は学校へ戻ったこともあって、PCはずいぶん古い機種となり、windowsはMeです。
 ワープロソフトのversionも「一太郎15」から、「12」へと逆戻りしてしまいました。

 パソコンは、わがまま言わずに使用するしか手はありませんが、書類収納家具は、自分で工夫可能です。スペースをより有効に使うものを考案すべきです。
 「物作り」好きの私は、職場が変わるたびに、いろいろ工夫して自前で作成してきました。

 今年の作品は、写真の大きな方がファイル・参考雑誌等の収納ケース、上に乗っている箱の方は、専用プリンターの下に置く用紙入れの箱です。大きい方は、ちゃんとキャスター付きです。
 ただし、材料費も半端ではありません。合計で、5000円余も投資しました。(^_^)
 執務環境を自分の思い通りにアレンジして、腰を落ち着けてじっくり仕事に取り組む。一応格好だけは付きました。
 
 がんばるぞー。


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