2003-17
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068 2003年12月21日(日)  日本昭和村                   

 岐阜県美濃加茂市にある日本昭和村に行ってきました。

 このテーマパークは、岐阜県が事業主体となって設営し、運営を民間企業に任せるという「公設民営型」の施設として、2003年4月16日にオープンしました。
 オープン記念式典では、岐阜県知事梶原拓氏の挨拶があり、名誉村長に就任した俳優の中村玉緒さんによるテープカットも行われました。(玉緒さんがTVで宣伝しています。)

 「県が考える事業などというものは、所詮、民間ニーズを的確に捉えきっていないので、テーマパークとしては不成功に終わる」というおおかたの予想を裏切って、人気を博しています。

 成功の理由は、昭和30年代の前半の風景や生活を再現した体験型のテーマパークというコンセプトが良かったからと思えます。
 昭和30年代前半というのは、「第二次世界大戦の敗戦のどん底生活からは立ち直ったものの、まだ高度経済成長の本格的展開の前」という時代であり、その牧歌的な雰囲気が好感を持って受け入れられました。

 里山の風景、庶民的な生活、懐かしのおもちゃや、伝統芸能、郷土料理・・・。
 これらは、すべて、日本中が健全にみんな貧しかったあのころの懐かしい思い出です。

 子どもたちには、そんな懐古主義は通用しませんが、そこはそこ、うまく考えてあります。
 いろいろな体験コーナーがあるのです。
 
 機織り、染色、炭焼き、陶芸、そば打ち、パン焼き、豆腐作り、こんにゃく作り、工芸、ボート・カヌーなどなど。これらは、昔経験したことがある大人も楽しめますが、初めて体験する子どもも、熱中できます。

 うんと小さい子に向けに、里山の小高い丘に、なんと、動物がいます。
 馬、羊、うさぎ、豚・・。こんなものは昭和30年代にも、そこここにはいなかったと思われますが、まあ、ご愛敬です。 


入り口。壮大なテーマパークを連想してはいけません。道の駅に公園がくっついたと思ってください。

地図。右は駐車場。左が丘の上。池も牧場もある。敷地は約80ヘクタールです。


入り口後ろの石のモニュメント

炭焼き小屋


ドングリのみの見分け方。気に入りました。

工芸教室。


丘の上の羊とウサギ。豚も馬もいる。子どもの夢も育てなくっちゃ。


再現、TVが入ったばかりの頃の茶の間。

茶箪笥の上、粉ミルクと富山の薬の箱。


ポン菓子。米を熱して爆発させるやつ。うちの町内では、「ぽんはぜ」と呼んでいた。

なつかしい、オリエンタルカレー。ボンカレーなんて新参者は、「頭が高い。控えおれ。」


 私が訪問した12月21日は、雪が降った翌日でしたが、穏やかな日和でしたので、結構楽しめました。
 通常は、入場料は大人800円ですが、1月から2月までの冬季は、半額の400円です。
 もちろんこの時期はあまり来園者がいませんから、チャンスです。

 入り口近くに、太い木の棒に「警察官に感謝する碑」・「先生に感謝する碑」などと書かれた一風変わった記念物があります。
 これは、県が進めている、「温故知新」県民運動のモニュメントです。
 
 つまり、日本古来の「精神」、「伝統文化」の中にある「豊かで個性的なもの」を復興、継承し「ふるさと再発見」「誇りある岐阜県」を目指そう」「と言う運動です。

 現在、「温故知新」運動推進県民会議が、あなたの「後世に残したい名言・名句」を募集しています。これは、 この県民運動の一環として、「温故知新」運動推進県民会議が、「私たちが日本人らしさ、人間らしさを失わずに心豊かに暮らしていくための指針」となるような、「後世に残したい名言・名句100選」を募集するものです。

 応募された名言・名句から100点を選考し、1点ごとに句碑にして、平成記念公園「日本昭和村」に設置するというものです。但し、「句碑は皆様からの寄付金により設置させていただきますので趣旨をご理解の上、ご協力いただきますようお願いいたします。」という、虫のいい運動です。

 かつて、ケネディ大統領の演説にあったように、「県に何をしてもらうのか」と期待するのではなく、「県民として何ができるのか」を考えなければなりません。
 我が県は、ずいぶんレベルの高い県のようです。(--;)


 あんまり道徳臭くなると、嫌われますね。注意、注意。

 交通アクセスは次の通りです。
  ・JR高山本線・美濃太田駅から約4km(バスあり)
  ・名古屋から国道41号線で約40km・岐阜から国道21号線で約30km
  ・東名・名神 小牧ICから国道41号線で約25km

 他県の方も結構観光バスで来園されています。
 詳しくは、平成記念公園日本昭和村の公式サイト(こちらです)をご覧ください。

 え、ほとんど宣伝ばかりですって、そうです、私も県の職員の一人として、職責を果たさねばなりません。(^.^)


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